ダールグレン (駆逐艦)

ダールグレン駆逐艦 (USS Dahlgren, DD-187/AG-91)

ダールグレンは、アメリカ海軍のクレムソン級駆逐艦の一隻で、その名は南北戦争中のジョン・A・ダールグレン少将に由来しています。この艦は、歴史的な背景を持ち、さまざまな任務を果たしてきました。

艦歴

ダールグレンは1918年6月8日にバージニア州ニューポート・ニューズの造船所で起工されました。1918年11月20日には少将の娘であるJ・ピアースによって命名され、進水を果たします。そして、1920年1月6日に艦長L・サーム中佐のもとで正式に就役しました。

就役後のダールグレンは、大西洋艦隊に加わり、アメリカ東海岸沿いの訓練や演習に参加しました。また、メキシコ水域やグアンタナモ湾、さらにはパナマ運河周辺でも活動を行っており、1921年4月にはノーフォークでの観艦式に出席しました。夏には、賠償ドイツ艦に対する爆撃テストへの参加も果たし、艦の機能性の向上に努めていました。

1922年6月30日、ダールグレンはフィラデルフィアで予備役に入りますが、1932年10月25日に再就役し、11月7日にノーフォークを出航。11月30日にはカリフォルニア州サンディエゴに到着し、西海岸での作戦活動に従事します。1934年4月には艦隊演習のために再び大西洋に向かい、1935年1月にサンディエゴに帰還。その後も西海岸での任務をこなしていました。

特に注目すべきは、1937年7月に沿岸警備隊の水上機の乗員を救助したエピソードや、1940年6月14日までの機関試験に従事していた時期です。1941年には、哨戒や訓練を行う潜水艦の護衛任務を担い、また、メリーランド州パタクセント・リバー基地で対潜兵装の試験を行うなど、艦の役割は多岐にわたりました。

1942年1月4日にはフロリダ州キーウェストに到達し、戦艦ワシントンの護衛任務に従事。数度の短期間の沿岸哨戒を経て、3月24日にキーウェストへ向け出航し、艦隊ソナー学校での任務に活躍します。特記すべきは、1942年7月15日と1943年7月19に行った救助作戦で、ペンシルベニア・サンの生存者57名やK-74の生存者9名を無事に救助しました。

1945年1月11日、ダールグレンはサウスカロライナ州チャールストンに到着し、潜水艦との訓練を行います。その後、3月1日には艦種をAG-91（雑役艦）に変更し、メリーランド州ソロモンズの機雷戦テストステーションでの任務に従事。その後、11月16日にフィラデルフィア海軍造船所に係留され、12月14日に退役します。最終的には1946年6月17日に売却されました。

このように、ダールグレンはさまざまな任務を遂行しつつ、アメリカ海軍の歴史の中に名を刻む艦艇となりました。

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