チェッカーキャブ無線

チェッカーキャブ無線とは

チェッカーキャブ無線は、主に東京23区、武蔵野市、三鷹市を営業区域とするタクシー無線協同組合グループです。株式会社チエツカーキヤブが共同営業を統括しており、組織はチェッカーキャブ無線協同組合、チェッカーキャブ協同組合、株式会社チエツカーキヤブの3つで構成されています。実質的には一体として運営されています。

概要

1964年に設立された、東京無線に次ぐ大手のタクシー無線協同組合です。長らく中央区銀座に拠点を置いていましたが、2022年1月に千代田区九段南へ移転しました。さらに、2024年1月には無線室以外の部署も東京無線ビルに移転し、同年8月には登記上の所在地を江東区南砂に移しました。

2020年10月現在、東京23区・武蔵野・三鷹地区に43社49営業所、三多摩地区や神奈川県に3社3営業所が加盟しており、合計45社52営業所、3,127台のタクシーを保有しています。かつては千葉県にも加盟会社がありましたが、2015年に脱退しました。近年は無線配車に力を入れており、ソフトバンクの携帯電話を利用したIP無線を導入しています。

組織構成

チェッカーキャブ無線協同組合: 共同無線配車事務を目的とする協同組合
チェッカーキャブ協同組合: 所属各社の車両のETCカード管理を目的とする協同組合
株式会社チエツカーキヤブ: 共同営業を統括する会社組織

多くの無線グループが協同組合としてのみ組織されるのに対し、チェッカーキャブ無線は株式会社としても機能しており、トヨタモビリティ東京や加盟各社が株主となっています。また、かつては他の無線グループとの二重加盟や自社無線の運用が認められていましたが、現在は認められていません。無線車を保有しない事業者も存在します。

車両

標準車は朱色を基調にクリーム色のボンネット、銀色の反射材付き市松模様ストライプが特徴です。黒塗りハイグレード車は「エクシードキャブ」（Eキャブ）と呼ばれています。2015年導入の日産NV200バネットは黄色、2017年導入のトヨタジャパンタクシーは深藍色を基調としています。

行灯は提携前はラグビーボール型で、無線車は「チェッカー無線」、非無線車は「チェッカー」と表記されていました。提携後は東京無線と同様の東京タワー型に換装されていますが、側面には「チェッカー」ロゴが残されています。行灯前後の番号は基本的に無線番号です。ジャパンタクシーなどの背高車向けには、フロントガラス上部設置用の行灯もあります。

専用乗り場

日本橋室町三井タワー乗り場（国際自動車と共用）
IHI本社ビル（東京無線と共用）
愛育病院
昭和大学江東豊洲病院（日本交通と共用）
森山記念病院
イムス東京葛飾総合病院

東京無線との提携

2011年から東京無線との提携が進められており、2021年4月1日には業務提携が開始されました。主な内容は以下の通りです。

行灯を東京無線仕様のタワー型に統一し、車体にチェッカー仕様の市松帯を入れる。
共通乗車券の利用範囲を拡大し、提携事業者間での利用を可能にする。
タクシーチケットや福祉券の精算業務を一括化する。
乗務員教育を一本化し、サービス向上を図る。
無線配車システムおよび配車業務の統合を目指す。

2024年4月には、チェッカーキャブの加盟事業者が東京無線に二重加盟する形で合流しました。無線は東京無線仕様に切り替えられ、配車アプリはチェッカー側がS.RIDE、東京無線側がGOを維持しています。

歴史

1964年に「トヨペット研究会」を母体として設立され、1970年に「株式会社チェッカーキャブ」に社名変更しました。その後、多くのタクシー会社が加盟、脱退を繰り返しています。

2005年にはデジタルGPS無線を運用開始し、2006年には黒塗りハイグレードタクシー「エクシードキャブ」を導入しました。

2014年には創立50周年を迎え、IP無線「チェッカーモバイル2」を全無線車に導入しました。

近年では、東京無線との提携強化や、配車アプリの導入など、変化を続けています。

不祥事

2016年、加盟していた三陽自動車交通の車両が、テレビ局に占拠され、ドライブレコーダーの映像がプライバシー侵害の形で放送される事件が発生しました。この事件は社会問題となり、国土交通省が業界団体に通知を出す事態に発展しました。

備考

テレビドラマ『タクシードライバーの推理日誌』では、チェッカーキャブに所属していた大同交通が主人公の所属事業者として設定され、制作に協力していました。

また、かつてチェッカーキャブに所属していた互助交通では、タクシーを痛車化し、様々なイベントに出展していました。

加盟会社及び営業所

2024年3月31日時点での加盟会社及び営業所については、記事本文を参照してください。

詳細は、公式サイトや関連情報を参照してください。

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