チキ・ベギリスタイン

アイトール・"チキ"・ベギリスタイン：バスクが生んだ才能

アイトール・"チキ"・ベギリスタイン・ムヒカ（Aitor "Txiki" Begiristain Mujika）は、1964年8月12日、スペイン・バスク州ギプスコア県オラベリアに生まれました。元サッカー選手であり、元スペイン代表。ポジションはフォワード。

バスク語で「小さい」を意味する愛称「チキ(Txiki)」で親しまれ、その卓越した才能で、レアル・ソシエダとFCバルセロナの黄金時代を築き、多くのタイトルを獲得しました。

クラブキャリア

レアル・ソシエダ

1982年、18歳でレアル・ソシエダの下部組織からトップチームへ昇格。デビューシーズンからリーグ戦16試合に出場し、ジョン・トシャック監督の信頼を得ます。ルイス・アルコナーダ、ロベルト・ロペス・ルファルテ、ホセ・マリア・バケーロらと共にチームを牽引しました。

1987年には、コパ・デル・レイ決勝でアトレティコ・マドリードを下し、自身初のタイトルを獲得。この試合でベギリスタインは2得点を挙げる活躍を見せました。

1987-88シーズンは、リーグ戦、カップ戦ともに2位に終わります。その後、ベギリスタインはバケーロ、ロペス・レカルテと共にFCバルセロナへ移籍。

FCバルセロナ

バルセロナでは、ヨハン・クライフ監督率いる「エル・ドリーム・チーム」の一員として、数々のタイトルを獲得。在籍7シーズンで公式戦300試合以上に出場し、リーグ戦63得点を記録しました。

1991-92シーズンのUEFAチャンピオンズカップ決勝ではベンチ入りし、チームの優勝に貢献。1992-93シーズンにはキャリアハイとなる15得点を挙げました。

1993-94シーズンにはリーグ4連覇を達成。UEFAチャンピオンズリーグでも決勝に進出しましたが、ACミランに敗れ準優勝に終わりました。

デポルティーボ・ラ・コルーニャ

1995年、ベギリスタインはデポルティーボ・ラ・コルーニャへ移籍。かつての恩師ジョン・トシャック監督、チームメイトのロペス・レカルテとの再会を果たします。

スーペルコパ・デ・エスパーニャではレアル・マドリードを破り優勝。デポルティーボでの最後のシーズンは出場機会こそ少なかったものの、最終節で決勝ゴールを決め、リーグ3位入賞に貢献しました。

浦和レッズ

1997年、J1リーグの浦和レッドダイヤモンズへ移籍。福田正博との連携で多くの得点をアシストしました。

1998年にはリーグ戦で30試合9ゴールを記録し、リーグ戦3位に貢献。1999年、ガンバ大阪戦での決勝ゴールが現役ラストゴールとなりました。

同年、J1残留をかけて行われたサンフレッチェ広島戦に先発出場。チームは勝利したものの、2部降格が決定し、ベギリスタインもこの試合を最後に現役を引退しました。

代表キャリア

1988年2月24日、チェコスロバキアとの親善試合でスペイン代表デビュー。UEFA欧州選手権1988、1994 FIFAワールドカップに出場しました。

ディレクターとしてのキャリア

引退後は、カタルーニャテレビに勤務。2003年からはバルセロナのディレクターに就任し、チームの黄金時代を支えました。

2012年10月28日、マンチェスター・シティのフットボールディレクターに就任。チームの強化に貢献しています。

アイトール・“チキ”・ベギリスタインは、選手としてだけでなく、ディレクターとしてもその才能を発揮し、サッカー界に多大な影響を与え続けています。

もう一度検索