チャック・ローブ

チャック・ローブ：スムーズジャズ界の巨匠

チャック・ローブ（Chuck Loeb、1955年12月7日 - 2017年7月31日）は、アメリカ合衆国出身のギタリスト、作曲家、音楽プロデューサーです。スムーズジャズ/フュージョンのジャンルで国際的に高い評価を受けました。

生い立ちと音楽への目覚め

ニューヨーク州ナイアックで生まれたローブは、11歳でギターを始め、16歳でジャズに傾倒しました。バークリー音楽院に進学し、パット・メセニー、ジム・ホール、ジョー・ピューマといった著名なギタリストから指導を受けましたが、2年後に退学し、ニューヨークへ戻りました。

フリーランスとしての活動

ニューヨークでは、ヒューバート・ロウズ、チコ・ハミルトン、ジョー・ファレルなど、数々のミュージシャンと共演しました。1979年からは、サックス奏者スタン・ゲッツのバンドに2年間在籍。この時期に、後に妻となるシンガーソングライターのカーメン・クエスタと出会いました。

キャリアの飛躍

ステップス・アヘッドへの参加（1985年 - 1987年）や、サックス奏者ビル・エヴァンス、ボブ・ジェームスなどとの共演を通じて、着実にキャリアを積み重ねました。1989年には、日本のポニーキャニオンのレーベル「ジャズ・シティ」からデビュー・アルバム『マイ・シャイニング・アワー』をリリース。その後、DMPレーベルに移籍し、6枚のアルバムを発表しました。

1994年には、マイケル・フォーマンとのフュージョン・バンド「メトロ」を結成し、1996年にはシャナキー・レコードに移籍しました。

2007年からはヘッズ・アップに移籍し、アルバム『プレゼンス』を発表。2009年には『ビトゥイーン・トゥー・ワールズ』をリリースし、トリオで来日公演も行いました。

フォープレイへの参加

2010年2月15日、ベテラン・ジャズ・ミュージシャンによるバンド、フォープレイにラリー・カールトンの後任として加入が発表されました。4月からライブ活動を開始し、アルバム『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』を制作しました。

その後の活動と晩年

2011年にはTweety Recordsに移籍し、7月にアルバム『Plain N' Simple』を発表。2013年発表の『シルエット』は、4つのバンド編成による意欲作となりました。

2017年7月31日、61歳で悪性腫瘍のため逝去。

ディスコグラフィー（一部）

マイ・シャイニング・アワー (1989年)
バランス (1991年)
プレゼンス (2007年)
ビトゥイーン・トゥー・ワールズ (2009年)
シルエット (2013年)
アンスポークン (2016年)

メトロ

メトロカフェ (2000年)
グレープヴァイン (2002年)

チャック・ローブは、その卓越したギターテクニックと洗練された音楽性で、スムーズジャズ界に多大な影響を与えました。彼の音楽は、今もなお多くのファンを魅了し続けています。

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