チャックD

チャックDことカールトン・ダグラス・リーデンアワーは、1960年8月1日、ニューヨーク市クイーンズ区で生まれ、ナッソー郡ルーズベルトで育ったアメリカのラッパーです。彼は、伝説的なヒップホップグループ、パブリック・エナミーの創設メンバー兼リードMCとして、そしてプロフェッツ・オブ・レイジの一員としても広く知られています。

生い立ちとキャリアの始まり

クイーンズ区で生まれたチャックDは、その後ルーズベルトに移り、ルーズベルト高校を卒業しました。グラフィックデザインを学ぶためにアデルフィ大学に進学し、そこで学生ラジオ局WBAUに参加。WBAUでの活動を通じて、後にボム・スクワッドのメンバーとなるハンク・ショックリーや、デフ・ジャム・レコーディングスのエグゼクティブ・プロデューサーとなるビル・ステフニーと出会いました。1984年に学士号を取得し、2013年には名誉博士号を授与されています。

WBAUでは、「Chuckie D.」としてステフニーの番組に出演。その番組のテープを聴いたデフ・ジャム・レコーディングスの設立者、リック・ルービンがリーデンアワーにラップを始めることを勧めました。ルービンは、プロデューサーにショックリー、マーケティングにステフニー、DJにノーマン・ロジャース（後のターミネーターX）を起用する計画を立てました。リーデンアワーは「チャックD」と名乗り、アデルフィ大学で出会ったウィリアム・ドレイトン（フレイヴァー・フレイヴ）と共に、ヒップホップグループ「パブリック・エナミー」を結成。1987年にファーストアルバム『YO! BUM ラッシュ・ザ・ショウ』をリリースし、音楽シーンに衝撃を与えました。

ソロ活動とその他のプロジェクト

1993年には、ジャネット・ジャクソンの「ニュー・アジェンダ」に参加するなど、幅広い活動を展開。1996年にはマーキュリー・レコードと契約し、ソロアルバム『オートバイオグラフィ・オブ・ミスタチャック』をリリースしました。

2012年12月11日には、パブリック・エナミーのメンバーとして、ロックの殿堂（2013年度）入りを果たし、その功績が讃えられました。2016年には、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロらと共に、プロフェッツ・オブ・レイジを結成し、新たな音楽の可能性を追求しています。

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム
『オートバイオグラフィ・オブ・ミスタチャック』 - Autobiography of Mistachuck (1996年)
The Black in Man (2014年)
If I Can't Change the People Around Me I Change the People Around Me (2016年)
Celebration of Ignorance (2018年)
参加コンピレーション・アルバム
Action (DJ Matheos Worldwide International Remix) – Mosthifi (featuring Chuck D. and Huggy) (2010年)
Don't Rhyme for the Sake of Riddlin' (as Mistachuck) (2012年)
コンフロンテーション・キャンプ
Objects in the Mirror Are Closer Than They Appear (2001年)

フィルモグラフィ

映画
Rhyme & Reason (1997年)
アラン・スミシー・フィルム (1998年) - レオン・ブラザーズ役・音楽担当
Something from Nothing: The Art of Rap (2012年)
The Bet (2016年) - チャールズ・マックD役

チャックDは、そのメッセージ性の強いリリックと、エネルギッシュなパフォーマンスで、ヒップホップシーンに多大な影響を与え続けています。

もう一度検索