チャレンジQ

『チャレンジQ』は、1980年 4月4日から1982年3月26日まで、関西テレビで放送されていたユニークな形式のクイズ番組です。毎週金曜日の午後7時から7時30分までの30分間、視聴者参加型のゲームが展開されました。1981年度にはライオンの一社提供となり、番組タイトルも『ライオン・チャレンジQ』と冠付きに変更されています。

番組概要

この番組は、一般的なクイズ番組にビンゴゲームの要素を組み合わせた画期的な形式が特徴でした。毎回、一般視聴者から選ばれた4組のペアが解答者として登場し、トーナメント方式で優勝を目指しました。クイズに正解すると、ビンゴボード上のマスを獲得する権利を得て、一列を揃えることを競いました。勝ち進んだチームは次のステージへ進み、最終的に勝ち残った優勝ペアには、豪華な海外旅行をかけたボーナスゲームへの挑戦権が与えられました。

司会は、話術に長けた浜村淳と、当時人気のタレントだったマッハ文朱が務め、番組を盛り上げました。

ゲームの仕組み

ゲームは3x3、合計9マスのビンゴボードを使用して行われました。マス目には数字が書かれていましたが、中央の「9」のマスだけはどのステージでも固定されており、それ以外の8つの数字はステージごとにランダムに配置が変更される仕組みでした。

クイズ正解後のマス獲得には、早押し台に用意されたボールか、ライオン提供時代には電子ルーレットが使用されました。用意されていたボールには、「1」から「9」までの数字が書かれた青い玉が9個、特定の効果を持つ白い「ジョーカーボール」（「Q」と表記）が1個ありました。さらに、第1ステージ限定で、特別な赤い「ラッキーボール」が1個加えられていました。ライオン・チャレンジQではボールに代わり電子ルーレットが導入され、一度選ばれた数字のマスは、特定の条件下（後述のジョーカー効果）で復活しない限り、再び選ばれることがないように電気が消えるようになっていました。

ステージ進行とルール

番組は以下の3つのステージで構成されていました。

1. 第1ステージ（1回戦）
早押しクイズ形式で行われ、正解したチームは早押し台からボールを1個取り出しました。取り出したボールの種類によって、ボード上のマスを獲得するルールが異なりました。青玉が出た場合、出た数字と同じマスか、ボード上の他のマスにある数字を組み合わせて合計が出た数字になるように、最大3マスまで同時に取得できました。ただし、既に相手チームが獲得しているマスは取得できませんでした。ラッキーボールが出た場合は、空いているマスの中から好きな場所を1つだけ選んで取得できました。ジョーカーボールが出た場合は、相手チームが獲得しているマスの中から1つを選ばせて消去させることができました。相手がマスを全く獲得していない場合は効果がありませんでした。これを繰り返し、先に縦、横、斜めのいずれか一列のビンゴを完成させたチームが勝利となり、第2ステージへ進出しました。敗退したチームには、それまでに獲得した得点に1000を乗じた金額が賞金として贈られました。

2. 第2ステージ（決勝戦）
第1ステージと同様に早押しクイズで進行しましたが、マスを獲得するルールが一部変更されました。青玉が出た場合、出た数字と同じマス目を1つだけ取得できるようになりました。ジョーカーボールは引き続き登場しましたが、ラッキーボールはなくなりました。ジョーカーの効果で消去されたマス目の玉は、再び箱に戻されました。このステージでも先に一列のビンゴを完成させたチームが優勝となり、ロイヤルステージへの挑戦権を得ました。敗退チームの賞金は、第1ステージと第2ステージで獲得した合計得点に1000を乗じた金額となりました。

3. ロイヤルステージ（チャンピオンゲーム）
優勝したペアが、アメリカ西海岸旅行の獲得を目指して挑戦するボーナスゲームです。用意された台の上で2つのサイコロを振り、出た目の合計と同じ数字のマスを消去するか、あるいは他のマス目にある数字を組み合わせて合計が出た数字になるように、最大3マスまで同時に消去することができました（これは第1ステージの青玉のルールと似ています）。この挑戦を合計9回繰り返しました。9回の挑戦の間に、ビンゴボードの9マス全てを消去することに成功すると、頭上から大量の紙吹雪と風船が降り注ぎ、見事、アメリカ西海岸旅行を獲得となりました。もし9回の挑戦で8マスを消去できた場合は、「アロハチャンス」と呼ばれる特別なゲームに挑戦しました。これはサイコロを振り、その出目が奇数か偶数かを事前に予想するもので、予想が当たればハワイ旅行を獲得できました。9回の挑戦を終えて1マスだけが残ってしまった場合も、その時点でサイコロによるマス消去チャレンジは打ち切られ、「アロハチャンス」へと移行しました。最終的に7マス以下しか消去できなかった場合、あるいはアロハチャンスに失敗した場合は、賞金として5万円が贈られました。

ネット状況

関西テレビでの放送開始から半年後の1980年10月からは、東京のキー局であるフジテレビでも、毎週木曜日の午前10時から10時30分に遅れて放送されていました。しかし、フジテレビでの放送は半年後の1981年3月で打ち切られました。その後、同年4月からは、独立UHF局であるテレビ埼玉や千葉テレビ放送などで放送されるようになりました。また、テレビ新広島でも、一時的に土曜日の午後6時から6時30分に遅れて放送されていた時期があります。

類似のクイズ番組としては、本番組の放送開始のおよそ1ヶ月前にTBS系列で放送が始まった『スーパーダイスQ』が挙げられます。

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