チャージャー (護衛空母)

アメリカ海軍護衛空母チャージャー（USS Charger, AVG-4/AVG/ACV/CVE-30）

チャージャーは、アメリカ海軍が運用した護衛空母であり、アヴェンジャー級航空母艦の同型艦として建造されました。アメリカ海軍においては、1艦のみが建造された単独の艦級に分類されます。

元々は、戦時標準貨物船として建造された4隻の船舶が、アメリカによって徴用されました。これらの貨物船は、ロング・アイランド級を基に護衛空母へと改装され、レンドリース法に基づきイギリス海軍へ貸与される予定でした。貸与に際して、イギリス海軍は艦名を変更しましたが、工事中にアメリカへ返還されたのがチャージャーです。残りの3隻は、イギリス海軍でアヴェンジャー級として運用されました。

艦歴

チャージャーは、1940年1月19日に貨物船「リオ・デ・ラ・プラタ」として、ペンシルベニア州チェスターのサン造船&乾ドック社で起工しました。1941年3月1日には、F・エスピル夫人によって進水しました。その後、イギリスへ護衛空母として貸与されるための改装工事が開始され、HMS チャージャー(BAVG-4)としてジョージ・アーベル＝スミス艦長の指揮下で就役しました。しかし、1941年10月4日にアメリカ海軍へ返還され、1942年1月24日にAVG-30（特務艦、航空機搭載護衛艦）として再分類されました。1942年3月3日には、T・L・スプレイグ艦長の指揮下で就役し、大西洋艦隊に配備されました。

チャージャーは、第二次世界大戦の全期間を通じて、チェサピーク湾で乗員およびパイロットの基礎訓練を行うことを主な任務としました。チャージャーで訓練を受けた兵員は、大西洋における対潜水艦作戦に従事しました。1942年8月20日には、ACV-30（特務艦、補助航空母艦）に類別変更され、翌1943年7月15日には、CVE-30（空母、護衛航空母艦）に再び類別変更されました。

チャージャーは、チェサピーク湾を二度離れて任務に従事しました。一度目は1942年10月にバミューダへの輸送任務であり、二度目は1945年9月にグアンタナモ湾へ向けての任務でした。

チャージャーは、1946年3月15日にニューヨークで退役し、1947年1月30日に売却されました。その後、貨物船「フェアシー（Fairsea）」と改名されましたが、1969年1月29日に機関室で火災を起こし航行不能となりました。修理部品の不足から、同年イタリアでスクラップとして売却されました。

同型艦

チャージャーの同型艦は、アヴェンジャー級護衛空母として知られています。

リオ・ハドソン（Rio Hadson) → アヴェンジャー （HMS Avenger, BAVG-2）
リオ・パラナ（Rio Parana) → バイター （HMS Biter, BAVG-3）
リオ・デ・ジャネイロ（Rio de Janeiro) → ダッシャー（HMS Dasher, BAVG-5）

外部リンク

navsource.org

* この記事には、アメリカ合衆国政府の著作物であるDictionary of American Naval Fighting Shipsに由来する文章が含まれています。

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