チャールズ・グローヴズ

サー・チャールズ・バーナード・グローヴズ（Sir Charles Barnard Groves CBE, 1915年3月10日 - 1992年6月20日）は、20世紀のイギリス音楽界を彩った名指揮者の一人です。

ロンドンで生まれたグローヴズは、幼少期から音楽に親しみ、13歳でセント・ポール大聖堂の聖歌隊に加わります。王立音楽院では、ピアノとオルガンを学び、その才能を開花させました。初期のキャリアは、1938年にBBC音楽プロダクション班の合唱指揮者としてスタートしました。

1944年、グローヴズはBBCノーザン管弦楽団（現在のBBCフィルハーモニック）の指揮者に就任し、その手腕を発揮します。さらに、1951年から1961年までの10年間、ボーンマス交響楽団の首席指揮者として、同楽団の発展に大きく貢献しました。この時期の活動を通じて、グローヴズはイギリス国内での評価を確立しました。

1961年、グローヴズはウェールズ・ナショナル・オペラの音楽監督に就任し、オペラ指揮者としての才能も開花させます。そして、1963年から1977年まで、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めたことが、彼のキャリアにおける転換点となりました。この楽団との活動を通じて、グローヴズは国際的な知名度を獲得し、世界各地のオーケストラへの客演を重ねるようになりました。

1978年には、イングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督に就任しますが、残念ながら病に倒れ、翌年辞任せざるを得なくなります。その後はフリーの指揮者として活動を続け、1992年にロンドンで生涯を閉じました。

グローヴズは、その卓越した音楽性と指揮技術により、多くの聴衆を魅了しました。彼の演奏は、常に音楽への深い理解と愛情に満ち溢れており、聴く者に感動を与えました。また、後進の育成にも熱心であり、多くの音楽家を育てました。サー・チャールズ・バーナード・グローヴズは、イギリス音楽界に多大な貢献をした偉大な指揮者として、その名は永く記憶されることでしょう。

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