チャールズ・タルボット (初代シュルーズベリー公爵)

初代シュルーズベリー公チャールズ・タルボットの生涯

初代シュルーズベリー公チャールズ・タルボット（1660年7月24日 - 1718年2月1日）は、イギリスの貴族であり、政治家としても知られています。彼は第11代シュルーズベリー伯フランシス・タルボットとカーディガン伯ロバート・ブルデネルの娘アンの間に生まれ、後にシュルーズベリーの名を継ぎました。彼はその実績により、最終的にはシュルーズベリー公に叙爵されました。

チャールズは、イングランド王チャールズ2世によって名付けられました。彼の父が1667年に亡くなると、彼は第12代シュルーズベリー伯としてその爵位を引き継ぎます。若い頃はカトリックの教えを受けて育ちましたが、1679年にはプロテスタントに改宗しました。これは、後のカンタベリー大主教となるジョン・ティロットソンの影響を受けた結果です。彼は弟のヨーク公ジェームズの下で陸軍に入隊しましたが、1685年にジェームズ2世がカトリックの支配を試みたことで辞任し、ウィレム3世に接近するようになります。

1688年、ジェームズ2世に息子が生まれたことから、タルボットはカトリックによる支配が続く可能性を危惧しました。このため、彼はウィレム3世と共にイングランドに侵攻し、名誉革命に関与しました。ウィレム3世が即位すると、タルボットは南部担当国務大臣に任命されますが、翌1690年には議会との対立から辞任します。

1690年代初頭、ホイッグ党が政権を握る中で、タルボットは党の一員として北部担当国務大臣に任ぜられ、後に公爵に叙爵されます。彼は政治的活動を続けながら、大同盟戦争の軍資金調達を担当し、ウィリアム3世が不在の際にはその権限を代行しました。しかし、1696年にウィリアム3世暗殺計画の噂により政務を欠席するようになり、最終的には政界から引退することになります。

イタリアで5年間を過ごした後、チャールズは1705年に帰国しましたが、ホイッグ党との関係が悪化していました。彼は家庭生活を重視する姿勢が批判を招く一因となり、特にイタリア人の妻アデレード・ロッフェニとの結婚が社交界において注目を浴びました。1710年、トーリー党の協力要請を受けて再び政界に復帰し、宮内長官に就任します。その後、戦争終結に向けてのフランスとの交渉を担いました。

1713年には駐仏大使を経てアイルランド総督に任じられましたが、アン女王の失脚にかかわる出来事の後、タルボットも政治的影響力を失うことになります。1718年、彼は57歳で亡くなり、子供がいなかったためシュルーズベリー公位は消滅します。彼の伯位は従弟のギルバート・タルボットによって承継されました。

チャールズ・タルボットの生涯は、名誉革命や政党政治の変遷など、イギリスの歴史において重要な出来事と密接に関わっています。その影響力と政治家としての姿勢は、後の世代にも影響を与え続けました。

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