チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ

シェリル・クロウの原点『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』

『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』（Tuesday Night Music Club）は、アメリカのシンガーソングライター、シェリル・クロウが1993年に発表したデビューアルバムです。このアルバムは、彼女の音楽キャリアをスタートさせただけでなく、数々の賞を受賞し、世界中で愛される作品となりました。

制作の裏側

当初、このアルバムはヒュー・パジャムのプロデュースでレコーディングが進められていました。しかし、クロウは自身のルーツであるロックンロールの要素が薄いと感じ、レコード会社を説得して発売を中止させました。その後、ビル・ボットレルをプロデューサーに迎え、曲作りから再スタートを切ったという経緯があります。この決断が、彼女独自の音楽性を確立する上で重要なターニングポイントとなりました。

大ヒット曲「オール・アイ・ワナ・ドゥ」

アルバムからシングルカットされた「オール・アイ・ワナ・ドゥ」は、グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞しました。この曲の大ヒットにより、アルバム自体の人気も高まり、世界的な成功を収めることとなりました。この曲は、歌詞の内容やキャッチーなメロディーが多くの人々に支持され、現在でもラジオなどで頻繁に耳にする機会があります。

デラックス・エディション

2009年には、デラックス・エディション盤が発売されました。このエディションには、未発表曲やスタジオアルバム未収録曲を収録したボーナスCDと、シングルヒット曲のビデオクリップなどが収録されたボーナスDVDが追加されています。ファンにとっては、貴重な音源や映像を楽しむことができる、特別なアイテムとなっています。

収録曲について

アルバムには、「ラン・ベイビー・ラン」、「さらばラス・ヴェガス」、「ストロング・イナフ」など、多様な楽曲が収録されています。これらの曲は、クロウのソングライティングの才能を示すとともに、彼女の音楽性の幅広さを表現しています。

ラン・ベイビー・ラン - Run, Baby, Run
さらばラス・ヴェガス - Leaving Las Vegas
ストロング・イナフ - Strong Enough
キャント・クライ・エニーモア - Can't Cry Anymore
ソリディファイ - Solidify
ナ・ナ・ソング - The Na-Na Song
ノー・ワン・セッド・イット・ウッド・ビー・イージー - No One Said It Would Be Easy
ホワット・アイ・キャン・ドゥ・フォー・ユー - What I Can Do for You
オール・アイ・ワナ・ドゥ - All I Wanna Do
スイング・ジャズを聴きながら - We Do What We Can
アイ・シャル・ビリーヴ - I Shall Believe

参加ミュージシャン

このアルバムには、シェリル・クロウ自身に加えて、ビル・ボットレル、デヴィッド・ベアウォルド、ダン・シュウォルツ、デヴィッド・リケッツ、ケヴィン・ギルバート、ブライアン・マクロードなど、多くのミュージシャンが参加しています。彼らの演奏が、アルバムのサウンドに深みを与えています。

シェリル・クロウ - ボーカル、ピアノ、オルガン
ビル・ボットレル - ギター、ペダル・スティール、キーボード、ベース、ドラムス
デヴィッド・ベアウォルド - ギター、オルガン
ダン・シュウォルツ - ベース、アコースティック・ギター
デヴィッド・リケッツ - ベース、アコースティック・ギター
ケヴィン・ギルバート - ドラムス、ギター、オルガン
ブライアン・マクロード - ドラムス、パーカッション
* ウェンデル・クロウ - トランペット

まとめ

『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』は、シェリル・クロウの原点であり、彼女の才能が詰まった名盤です。まだ聴いたことがないという方は、ぜひ一度手に取って、その魅力を体験してみてください。

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