チータ55号

チータ55号

『チータ55号』（チータごじゅうごごう）は、1968年7月16日から同年12月3日まで、TBS系列局の一部を除いて放送されていたバラエティ番組です。TBSが制作し、トクホン本舗（現在のトクホン）が一社提供を行っていました。毎週火曜日の午後7時30分から8時00分までの30分枠で放送されていました。

概要

この番組は、前番組であった『進め!ドリフターズ』が、出演者であるいかりや長介のコント中の事故により急遽打ち切りとなったことを受け、次に予定されていた『突撃!ドリフターズ』の放送開始までの間を埋めるための「つなぎ番組」として企画・制作されました。番組のレギュラー出演者には、当時人気絶頂だった歌手の水前寺清子と、勢いに乗っていたお笑いコンビのコント55号（萩本欽一、坂上二郎）が起用されました。番組は「ハプニング・バラエティ」というキャッチフレーズを掲げ、生放送に近いスタイルで予測不能な展開を楽しむ趣向でした。

番組は主に三つのコーナーで構成されていました。

1. バラエティー: レギュラーの水前寺清子が視聴者からのリクエストに応えて歌を披露するコーナーと、コント55号が得意の漫才を見せるコーナーで構成されていました。
2. チータとゲスト: 水前寺清子が「会ってみたい」と希望する著名人をゲストとして招き、トークなどを展開するコーナーでした。
3. ハプニング・コント: コント55号が中心となって演じるコントコーナーです。番組のキャッチフレーズである「ハプニング・バラエティ」の名の通り、予定調和ではない、その場で起こるであろうハプニングを織り交ぜながら展開されるコントを目指していました。

『チータ55号』は短い放送期間で終了しましたが、レギュラーであったコント55号は、その後、後番組である『突撃!ドリフターズ』のさらに後番組としてこの火曜19時30分枠でスタートした『みんなで出よう55号決定版!』にてメイン司会を務める形で復帰を果たしました。さらに、その後の長寿番組『ぴったし カン・カン』にも、1984年5月まで長きにわたり出演を続け、この時間帯の顔として定着しました。

主な出演者

水前寺清子
萩本欽一（コント55号）
坂上二郎（コント55号）

特記事項

当時のTBS系列局の一つであった朝日放送では、本番組はキー局であるTBSと同時刻でのネット放送は行われず、遅れネットの形で放送されていました。朝日放送での放送時間は毎週土曜日の午後6時00分からでした。これは、当時の朝日放送が火曜日の午後7時30分という時間帯に、大阪ガスが一社提供する自社制作の看板ドラマ『部長刑事』を放送していたためです。そのため、代わりにTBS系列の裏番組であった土曜日の午後7時30分放送の『お笑い頭の体操』（ロート製薬一社提供）を、この火曜日の午後7時30分枠を使って遅れネットするという複雑な編成を行っていました。このような編成上の都合により、『チータ55号』は朝日放送では本来の放送時間とは異なる枠で視聴されることになりました。

参考文献

朝日新聞縮刷版

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