チーム・レディオシャック

チーム・レディオシャック：輝ける歴史と惜しまれる解散

2009年、自転車ロードレース界に新たなチームが誕生しました。その名もチーム・レディオシャックです。ツール・ド・フランス7連覇の栄光を手にしたランス・アームストロングが、所属チームのアスタナを離れることになったことが、このチーム設立のきっかけとなりました。

アームストロングの地元テキサス州を拠点とする家電量販店「レディオシャック」が冠スポンサーとなり、日産自動車や、アームストロングが取締役を務める自転車メーカーTREKなどがスポンサーに加わりました。チームは、TREK製のフレーム、SRAM製のコンポーネント、そしてボントレガーやヴィットリアのタイヤなどを採用。ナイキのジャージ、ボントレガーのヘルメットを着用し、日産キャシュカイ+2やムラーノをチームカーとして使用していました。

チームの戦績は輝かしいものでした。2010年には、バスク一周でクリス・ホーナーが総合優勝、クリテリウム・デュ・ドーフィネでヤネス・ブライコヴィッチが総合優勝、ツール・ド・フランスでは区間優勝とチーム総合時間賞を獲得するなど、数々の勝利を収めました。2011年も、バスク一周、ツアー・オブ・カリフォルニア、ツール・ド・スイスなどで総合優勝を果たし、アメリカ、スロベニア、日本など、各国ナショナルチャンピオンも輩出しました。

チーム・レディオシャックは、多くの才能ある選手を擁していました。クリス・ホーナー、ヤネス・ブライコヴィッチ、リーヴァイ・ライプハイマーといった実力者たちが、チームを牽引しました。また、日本の別府史之選手もチームに所属し、活躍を見せていました。

しかし、2012年シーズンをもって、チーム・レディオシャックはレオパルド・トレックと統合し、『レディオシャック・ニッサン・トレック』として再出発することになります。チーム・レディオシャックという名は、このシーズンをもって歴史に幕を閉じました。

チーム・レディオシャックは、短期間の活動でしたが、その存在感は非常に大きなものでした。ランス・アームストロングの不在という大きな課題を乗り越え、数々の実績を残したチームの物語は、自転車ロードレース史に刻まれることでしょう。

主要スポンサー

レディオシャック (冠スポンサー)
日産自動車
TREK

主要選手

クリス・ホーナー
ヤネス・ブライコヴィッチ
リーヴァイ・ライプハイマー
セルジオ・パウリーニョ
アンドレアス・クレーデン
別府史之

主要成績

2010年
バスク一周：総合優勝 (クリス・ホーナー)
クリテリウム・デュ・ドーフィネ：総合優勝 (ヤネス・ブライコヴィッチ)
ツール・ド・フランス：区間優勝、チーム総合時間賞

2011年
バスク一周：総合優勝 (アンドレアス・クレーデン)
ツアー・オブ・カリフォルニア：総合優勝 (クリス・ホーナー)
ツール・ド・スイス：総合優勝 (リーヴァイ・ライプハイマー)
各国ナショナルチャンピオン多数

チーム・レディオシャックは、その短くも鮮やかな歴史に幕を閉じましたが、彼らの功績は、多くのファンにとって忘れられないものとなっています。 惜しまれつつも解散したチームの、輝かしい記録は、今後も語り継がれていくことでしょう。

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