ツァスタバ M19

ツァスタバM19は、セルビアのツァスタバ・アームズ社が2022年に発表したアサルトライフルです。同社は、AK-47をベースとしたM70やM21などの製品で知られていますが、M19はAK-47の基本構造を踏襲しつつも、より現代的なモジュール設計を取り入れている点が特徴です。

外観は、FN SCARシリーズのようなモジュール式アサルトライフルの影響が見られます。これにより、高い汎用性と適応性を実現しています。M19の大きな特徴の一つは、使用する弾薬です。5.56x45mm NATO弾ではなく、7.62x39mm弾と6.5mmグレンデル弾を採用しています。特に6.5mmグレンデル弾は、2003年にアメリカで開発された比較的新しい中間弾薬であり、M19の採用に伴い、セルビア軍はPrviパルチザン社製の同弾薬を調達しています。

モジュール設計は、工具なしで銃身の取り外しと交換を可能にしています。これにより、任務や状況に応じて使用弾薬を変更したり、銃身の長さを変えることで、サブマシンガン、アサルトライフル、分隊支援火器といった異なる役割を1挺の銃で担うことができます。例えば、近接戦闘では短銃身のサブマシンガンとして、長距離射撃が必要な場合は長銃身のアサルトライフルとして、あるいは持続的な火力支援が必要な場合には分隊支援火器として使用するなど、柔軟な運用が可能です。

ツァスタバM19は、AK-47の信頼性と堅牢性を維持しながら、現代戦の多様な要求に応えることができるように設計された、革新的なアサルトライフルと言えるでしょう。セルビア軍における今後の配備と運用が注目されます。

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