ツバキ・ナカシマ

株式会社ツバキ・ナカシマ：精密機械部品から送風機まで、グローバルに展開する歴史ある企業

株式会社ツバキ・ナカシマは、精密ボールやローラ、産業用ボールねじ、そして大型送風機などを製造する、日本の老舗機械・自動車部品メーカーです。特に、軸受などに使用される精密ボールにおいては世界的なシェアを誇り、その精度の高さは業界トップクラスと評価されています。

創業から現在まで

ツバキ・ナカシマの歴史は、1905年設立の中島製作所にまで遡ります。中島製作所は当初から送風機の製造を手がけ、現在もその事業は100年以上の歴史を誇る重要な柱となっています。一方、精密ボール製造のルーツは、1934年に近森小三郎が創業した東洋鋼球製作所にあります。その後、社名変更や経営統合を経て、1996年に現在の株式会社ツバキ・ナカシマが誕生しました。

その後、野村ホールディングス系ファンド、そしてカーライル・グループと資本関係が変化する中で、グローバル展開を加速させてきました。2015年には東京証券取引所市場第一部に再上場を果たし、現在も世界各国の拠点を通じて、精密機械部品の製造・販売を行っています。

主要製品と事業

ツバキ・ナカシマの事業は大きく分けて以下の2つに分類されます。

精密機械部品事業: 主力製品である精密ボールは、世界シェアの約3割を占めるなど、高い技術力と生産能力を誇ります。その精度は非常に高く、様々な産業機械や自動車部品などに幅広く活用されています。産業用ボールねじなどもこの事業部が手がけています。
送風機事業: 1905年創業の中島製作所を起源とする歴史ある事業です。大型送風機を中心に、様々な用途に対応した製品を製造・販売しています。

グローバル展開

ツバキ・ナカシマは、日本国内だけでなく、アメリカ、イギリス、オランダ、イタリア、ポーランド、スロバキア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、中国、インド、タイ、シンガポール、台湾、韓国など、世界中にグループ企業を展開し、グローバルな事業活動を展開しています。これらの海外拠点を通じて、世界中の顧客に高品質な製品とサービスを提供しています。

グループ企業

ツバキ・ナカシマグループには、ボールペンのペン先を製造する椿鋼球株式会社など、様々な関連企業が属しています。椿鋼球株式会社は、国内シェア9割を誇り、消せるボールペン「フリクションシリーズ」のペン先を100%供給しています。

今後の展望

ツバキ・ナカシマは、精密機械部品と送風機の2つの事業を柱に、更なる技術開発とグローバル展開を進めていくものと予想されます。世界的な需要の高まりに対応するため、生産能力の増強や、新たな市場開拓にも積極的に取り組む姿勢が見られます。また、過去の不適合製品に関する問題を教訓に、品質管理体制の強化にも注力していくことでしょう。

まとめ

株式会社ツバキ・ナカシマは、精密ボールをはじめとする高精度な機械部品と、歴史ある送風機事業を両輪に成長を続ける企業です。グローバルな展開と技術革新を通じて、更なる発展が期待されます。

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