野村ホールディングス

野村ホールディングス株式会社の概要

野村ホールディングス株式会社（Nomura Holdings, Inc.）は、東京都中央区の日本橋に本社を構える、日本国内でトップ級の金融持株会社です。野村グループの中核となる企業であり、主に証券業務を担う子会社として知られる野村證券を有しています。また、この会社のキャッチコピーは『Basic & Dynamic』であり、金融業界における基本的かつダイナミックなサービス提供を目指しています。

上場と市場状況

同社は、東京証券取引所のプライム市場や、ニューヨーク証券取引所（NYSE）に上場しており、日経平均株価やTOPIX Large70の構成銘柄の一貫を担っています。また、みどり会の会員企業であり、三和グループに属しています。

沿革

野村ホールディングスは、1925年に設立され、最初は株式会社大阪野村銀行の証券部としてスタートしました。これを機に、1946年には東京都に本店を移転し、1961年には東京、名古屋、大阪の証券取引所に上場を果たしました。2001年には持株会社体制に移行し、現在の名称での運営が開始されました。

経営的な重要なポイントとして、2008年にリーマン・ブラザーズのアジア及び欧州部門を買収したことが挙げられます。これにより、同社はクーン・ローブ系列の企業となり、グローバルな金融サービスの拡充が図られました。

2011年には野村土地建物を完全子会社化し、2015年には慶應義塾大学との共同でベンチャーキャピタルを設立しました。

現在の状況

2021年3月31日時点での株式状況は、発行可能株式数が約60億株に達し、発行済株式総数は約32億株です。また、自己株式も約1億7千万株保有しており、株主数は34万人を超えています。連結子会社は1264社にのぼり、野村証券、野村信託銀行、野村アセットマネジメントなど、金融・資産運用に関連する幅広い業種をカバーしています。

近年の動きと課題

近年、特に金融庁からの業務改善命令を受けたことが話題となり、株式市場での再編に関する情報を漏洩した疑惑が持たれています。これに対し、野村ホールディングスは重く受け止め、改善に努める意向を示しました。

また、2023年には代表取締役社長を務めるスプツニ子!が率いるCradleに福利厚生の業務を委託し、社員による福祉共済会を解散しています。このような動きは、企業の効率化や社員の福利厚生向上を目指すものと言えるでしょう。

株主提案と訴訟

過去には、株主提案によるユニークな内容が注目され、例えば、社名を変更する提案や、オフィス内の便器を和式にする提案など、100件以上の提案が行われました。これらは最終的には否決されましたが、株主提案権の運用に影響を与える契機となりました。

また、サブプライム問題に関連する訴訟では、米国での住宅ローン担保証券販売に関する虚偽説明が指摘され、賠償命令を受けています。広報は控訴の意向を示しており、今後の展開が注目されています。

結論

野村ホールディングス株式会社は、長い歴史を持つ金融持株会社として、挑戦的な経営や新しいビジネスモデルの導入に取り組んでいます。今後の成長や改善に向けた努力が期待されます。

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