ツースラ対空兵器博物館

トゥースラ対空兵器博物館について

トゥースラ対空兵器博物館は、フィンランドのウーシマー県にある軍事博物館で、正式には Ilmatorjuntamuseo と呼ばれています。この博物館は、フィンランド国防軍が使用してきた多彩な対空兵器や火器の収蔵・展示に特化した施設であり、特に対空火器に焦点を当てています。

歴史的背景

フィンランドは、第一次世界大戦を契機に独立を果たしました。それまでは、帝政ロシアの支配下にあり長きにわたって国軍の所有が制限されていました。しかし、1917年に独立した後、フィンランドは空軍の設立と増強を進めることができました。このため、冬戦争や継続戦争では陸軍の武器が不足していたにもかかわらず、フィンランドは対空防御の設備を充実させていました。

さらには、高射機関砲や大口径の対空砲を多くの国から供給され、結果として様々な種類の対空兵器を持つことになりました。戦後も、ソビエト連邦から地対空ミサイルを供給される一方で、イギリスなど西側諸国とも交流を続け、先進的な兵器を輸入する機会を得ました。こうした多様な対空兵器が博物館として整理され、一般公開されることとなり、トゥースラ対空兵器博物館が開館したのです。

展示内容

博物館の展示品には、以下のような小火器や対空砲、ミサイルが含まれています。

小火器

• - マキシム機関銃
• - ラハティ L-39 対戦車銃
• - ヴィッカース重機関銃

対空砲

• - 2 cm Flak 30
• - ブレダ 20mm対空砲
• - 3.7 cm FlaK 36/37
• - ボフォース 40mm機関砲
• - シュコダ M1937 75mm高射砲
• - M1914 76mm高射砲
• - 88mm FlaK37

対空ミサイル

• - S-125 ネヴァー地対空ミサイル
• - サンダーバード地対空ミサイル

車両

• - ウラル-375D
• - M42ダスター自走高射機関砲
• - L-62アンティ II

その他の展示

• - フーガ・マジステール
• - P-18対空レーダー
• - ヴルツブルグレーダー

また、近隣にはフィンランド陸軍の対空部隊が駐屯しており、実践的な知識や歴史も感じることができます。

施設の利用情報

トゥースラ対空兵器博物館の入館料金は4ユーロで、開館は5月から8月の間に限られています。その間の時間は11:00から17:00までで、オフシーズンや月曜日は基本的に休館となっています。
博物館内では、ヘルシンキに存在した防空作戦室の再現展示や、独自に製作されたプロモーションビデオも見ることができます。

関連情報

トゥースラ対空兵器博物館は、他のフィンランドの軍事博物館、例えばパロラ戦車博物館やハメーンリンナ砲兵博物館と共に、地域の軍事史において重要な役割を果たしています。訪れることで、フィンランドの軍事的背景とその発展を深く理解することができるでしょう。

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