ツール・ド・フランス1961

ツール・ド・フランス1961は、第48回目の大会として、1961年6月25日から7月16日まで全21ステージにわたって開催されました。

レース展開

序盤、第1ステージ前半ではアンドレ・ダリガードがマイヨジョーヌを獲得しましたが、同ステージ後半の個人タイムトライアルでジャック・アンクティルが首位を奪取し、早くも総合2位のグロサールに4分46秒もの差をつけました。この大会は時計回りで進行しましたが、アルプス山岳ステージにおいても、アンクティルはシャルリー・ゴールやフェルナンド・マンザネックといったクライマーの力を上手く利用し、無理のない走りでライバルに付け入る隙を与えませんでした。アルプスステージを終えた時点で、マンザネックに5分37秒、ゴールに6分33秒の差をつけていました。

ピレネー山脈越えのステージに入ると、イタリアのギド・カルレジが順位を上げ、アンクティル追撃に名乗りを上げましたが、ピレネーの2ステージを終えた段階で、アンクティルはカルレジに5分29秒の差をつけていました。そして、山岳区間が終わり、第19ステージの個人タイムトライアルにおいて、アンクティルは区間2位のゴールに2分59秒の差をつける快勝を見せ、カルレジ、ゴールとの差は10分以上に開き、事実上ここで勝負が決まりました。アンクティルは1957年以来4年ぶりに総合優勝を果たしました。

勝利の方程式

平地では力を温存し、山岳では無理をせず、個人タイムトライアルで一気にライバルに差をつけるというアンクティルの走法は、ツール・ド・フランスにおける定番の戦術として知られています。この戦術を確立したのはアンクティルであると言われています。1961年のツールでは、アンクティルはまさにこの戦術を体現し、ライバルたちにいつの間にか差をつけていました。そして、この勝利の方程式を確立したアンクティルは、その後ツール史上初の総合4連覇を達成することになります。

総合成績

1位: ジャック・アンクティル
2位: ギド・カルレジ
3位: シャルリー・ゴール

マイヨ・ジョーヌ保持者

アンドレ・ダリガード（第1ステージ前半）
ジャック・アンクティル（第1ステージ後半〜最終ステージ）

外部リンク

第48回ツール・ド・フランス1961（フランス語）

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