ツール・ド・フランス1969

ツール・ド・フランス1969：エディ・メルクスの伝説

1969年のツール・ド・フランスは、第56回目の大会として、6月28日から7月20日まで全22ステージで開催されました。この大会は、エディ・メルクスのツール・ド・フランス初出場として、そして彼が圧倒的な力で総合優勝を飾ったことで、自転車史に深く刻まれています。

大会の見どころ

1967年の世界選手権、1968年のジロ・デ・イタリアを制覇したエディ・メルクスが、満を持してツール・ド・フランスに初参戦。一方、同年のジロ・デ・イタリアでメルクスがドーピング違反により途中棄権した際に優勝したフェリーチェ・ジモンディが、再びメルクス打倒に挑みました。また、この年のブエルタ・ア・エスパーニャ優勝者であり、2年前のツール覇者であるロジェ・パンジョンも有力候補として注目されました。今大会からは、チームの形態が企業スポンサー別対抗戦に戻ったことも特徴です。

大会の展開

メルクスは、第1ステージのチームタイムトライアルで早くもマイヨ・ジョーヌを獲得。一時的にマイヨを失うも、アルプス越えとなる第6ステージで見事な区間優勝を果たし、再びマイヨを奪還しました。さらに、第8ステージの個人タイムトライアルでも勝利。第9ステージでは、総合2位につけていたルディ・アルティヒを大きく引き離し、区間優勝したパンジョンと並んでゴールしました。第11ステージも制したメルクスは、総合2位のパンジョンに5分43秒差をつけ、この区間2位のジモンディも総合3位に浮上するものの、メルクスとの差は7分29秒と大きく開きました。

第12ステージではジモンディが区間優勝しましたが、メルクスはしっかりと彼に食らいつき、同タイムでゴール。第5ステージから続いたアルプスステージが終わり、残る山岳ステージはピレネーを含めても3つとなったため、ジモンディはこのステージに勝負をかけたと考えられますが、メルクスに差をつけられず、後のステージで苦戦を強いられることになりました。

第15ステージの個人タイムトライアルでもメルクスが勝利し、ジモンディはこのステージだけで1分33秒の差をつけられ、総合タイムでは8分47秒差の3位に後退。総合2位のパンジョンとの差も8分3秒に広がりました。

第16ステージからはピレネー山脈越えの2ステージ。第17ステージでメルクスは、中盤のツールマレー峠で早くも先頭に立ち、そのまま押し切って圧勝。区間2位のダンチェッリに7分56秒差をつける圧倒的な勝利で、総合タイムでは2位のパンジョンに16分18秒差、ジモンディには24分18秒差という決定的な差をつけ、彼は4位に転落しました。

最終ステージの個人タイムトライアルも制したメルクスは、今大会で個人ステージ6勝を達成。総合優勝はもちろんのこと、ポイント賞、山岳賞も獲得し、「三冠王」に輝きました。エディメルクスは、ツール・ド・フランス1969で、その名を自転車史に深く刻み込みました。

総合成績

(総合成績は元の記事に記載がありませんでした。)

マイヨ・ジョーヌ保持者

(マイヨ・ジョーヌ保持者は元の記事に記載がありませんでした。)

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