ティコ・トーレス

ティコ・トーレス（Tico Torres、1953年10月7日 - ）は、世界的なロックバンド、ボン・ジョヴィのドラマーとして広く知られています。ニューヨーク出身のキューバ系アメリカ人であり、その音楽キャリアはドラム演奏に留まらず、画家やデザイナーとしても才能を発揮する多才な人物です。

愛称は「ザ・ヒットマン」と呼ばれ、これは彼のドラムプレイの正確さと力強さ、そして女性に対するスマートな振る舞いに由来すると言われています。ボン・ジョヴィのライブでは、ジョン・[[ボン・ジョヴィ]]から「King of Cuba」と紹介されることもあります。

音楽への道

ティコ・トーレスは11歳でギターを始め、当初はDJを目指していましたが、その後ドラムに転向しました。17歳でプロのミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせ、ボン・ジョヴィに加入する以前から、すでにプロのレコーディングアーティストとして活動していました。レインボーやオジー・オズボーンといった著名なアーティストからの参加オファーもあったそうです。

1983年、ボン・ジョヴィのドラマーとして加入。1984年のバンドデビュー以来、サウンドの中核を担い、その後のバンドの成功に大きく貢献しました。

プレイスタイルとこだわり

ティコ・トーレスのドラムプレイは、派手さよりも堅実さを重視したスタイルが特徴です。高度なテクニックを持ちながらも、1980年代のLAメタル全盛期においても、過度なドラムソロを披露することはありませんでした。また、デジタル録音が主流となっている現代においても、自身のドラムパートはまずアナログで録音し、その後デジタルに変換するという独自のこだわりを持っています。これは、デジタル録音では打楽器の音質が冷たく感じられるためだと言われています。

ボーカリストとしての側面はあまり知られていませんが、ライブではトム・ウェイツの「トム・トラバーツ・ブルース」をカバーしたこともあります。

長年Pearlのドラムを愛用していましたが、2013年頃にdwと契約。シンバルはPaisteを使用しています。

音楽以外の才能

ティコ・トーレスは、画家、デザイナーとしても才能を発揮しています。特に絵画においては、単に有名ミュージシャンだから注目されるというレベルを超え、個展を開催するほどの腕前を持っています。また、「Rock Star Baby」という子供服ブランドも手掛けており、そのデザインセンスは高く評価されています。

ティコ・トーレスは、ボン・ジョヴィのドラマーとしての確固たる地位を築きながらも、音楽以外の分野でも才能を発揮し、多彩な活動を続ける魅力的なアーティストです。

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