ティム・アンダーソン (野球)

ティモシー・アンダーソン



アラバマ州タスカルーサ出身のプロ野球選手、ティモシー・デボン・アンダーソン（Timothy Devon Anderson）は、1993年6月23日に生まれました。右投右打の遊撃手として知られ、現在はMLBのロサンゼルス・エンゼルスに所属しています。

経歴



アンダーソン選手のキャリアは、2013年のMLBドラフトでシカゴ・ホワイトソックスから1巡目（全体17位）指名を受けたことから始まりました。プロ入り後、マイナーリーグで着実にステップアップ。2013年にはA級カナポリス・インティミデイターズで打率.277を記録し、24盗塁をマーク。翌2014年にはルーキー級からAA級まで昇格し、3球団合計で打率.303を残すなど、高い打撃センスを見せました。2015年にはAA級バーミングハム・バロンズで125試合に出場し、打率.300、49盗塁と俊足もアピールしました。

ホワイトソックス時代


2016年、AAA級でシーズンを迎えたアンダーソン選手は、同年6月10日にメジャー契約を結び、念願のMLBデビューを果たします。デビュー戦では2安打を放ち、その後も遊撃手として出場機会を重ねました。同年7月には、鮮やかなトリプルプレーを完成させるなど、守備での貢献も見せました。ルーキーイヤーは99試合で打率.283、9本塁打、10盗塁の成績を残しました。

2017年シーズンからは背番号を7に変更。3月には球団と6年契約（球団オプション付き）を結び、長期的な中心選手として期待が寄せられました。この年は146試合に出場し、キャリア初のサヨナラ安打を記録するなど打撃面で進歩を見せましたが、一方で守備ではリーグ最多の28失策を喫しました。

2018年も引き続きレギュラー遊撃手としてプレーし、153試合で打率.240、キャリアハイとなる20本塁打、26盗塁（リーグ7位）を記録しました。しかし、守備での課題は残り、前年に続きリーグ最多となる20失策を記録しました。

2019年シーズンは、アンダーソン選手にとって飛躍の年となりました。4月には、挑発的なバットフリップが原因で乱闘寸前の騒ぎとなり、退場処分と出場停止を受けましたが、その一方で打撃は絶好調。自身初のサヨナラ本塁打を含む活躍で、プレイヤー・オブ・ザ・マンスに初選出されました。シーズン中盤に足首の捻挫で離脱期間がありましたが、最終的に123試合で打率.335を記録し、自身初の首位打者タイトルを獲得しました。守備では依然として課題を抱え、3年連続でリーグ最多失策（26）を記録しました。

新型コロナウイルスの影響で短縮された2020年シーズンは、怪我で一時離脱もありましたが、49試合で打率.322と高い打撃精度を維持し、リーグ2位の打率を記録しました。この年、初のシルバースラッガー賞（遊撃手部門）を受賞し、MVP投票でも7位に入りました。また、キャリアで初めてポストシーズンに出場。オークランド・アスレチックスとのワイルドカードシリーズでは、史上2人目となる3試合連続3安打の快挙を達成しました。

2021年7月には、代替選手として自身初のMLBオールスターゲームに選出され、夢舞台に立ちました。

2023年、シーズン開幕前には第5回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）にアメリカ合衆国代表として参加しました。レギュラーシーズン中には、ホセ・ラミレス選手との間に乱闘騒ぎを起こし、退場処分を受ける出来事もありました。この年のオフ、球団が契約オプションを破棄したため、FAとなりました。

マーリンズ時代


2024年2月、マイアミ・マーリンズと1年契約を結び移籍しました。しかし、シーズン途中の7月にDFAとなり、その後自由契約となりました。この年は以降、いずれの球団にも所属しませんでした。

エンゼルス時代


2025年1月、ロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結び、招待選手としてスプリングトレーニングに参加。開幕ロースター入りを果たしましたが、打撃の不振から5月28日にDFAとなりました。

選手としての特徴



アンダーソン選手は、高校2年生から本格的に野球を始めたため、技術的には粗削りな面があると評されます。しかし、バスケットボールで培った高い身体能力と、特にスピードは大きな武器です。打撃面では首位打者を獲得するなど高いポテンシャルを見せますが、守備や選球眼には改善の余地があるとされています。

人物



愛称は「B・ボス」。既婚者で、2人の娘がいます。

主なタイトル・表彰・記録




WBCアメリカ合衆国代表歴（2023年）。

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