ティン・パン・アレー (バンド)

ティン・パン・アレー：日本の音楽史に輝く伝説のバンド

ティン・パン・アレーは、1973年に結成された日本の音楽ユニットで、その卓越した音楽性と多岐にわたる活動で、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しました。当初は「キャラメル・ママ」という名前で活動していましたが、1974年にティン・パン・アレーに改名。

バンドの概要

メンバーは、細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆（後に佐藤博が参加）という、そうそうたるミュージシャンたち。バンド名の由来は、細野晴臣が敬愛するアーティストたちが活躍したアメリカの「ティン・パン・アレー」にちなんでいます。

ティン・パン・アレーは、単なる「ロック・バンド」という枠には収まらず、「音楽プロデュース・チーム」としての側面も強く持っていました。そのため、2枚のオリジナル・アルバム以上に、荒井由実、雪村いづみ、いしだあゆみなど、数多くのアーティストの作品に演奏やプロデュースで参加しています。

活動の軌跡

オリジナル・アルバムとしては、『キャラメル・ママ』（1975年）と『TIN PAN ALLEY 2』（1977年）の2枚を発表。また、1975年には、日本テレビのドラマ『はぐれ刑事』や日活の映画『宵待草』の音楽を担当するなど、幅広い分野でその才能を発揮しました。

しかし、各メンバーが多忙を極めたため、1970年代後半には惜しまれつつも自然消滅という形になりました。

Tin Panとしての復活

2000年、細野晴臣、鈴木茂、林立夫の3人によって「Tin Pan」として復活。アルバム『Tin Pan』を発表し、往年のファンを喜ばせました。オリジナルメンバーであった松任谷正隆は、このアルバムには不参加でしたが、1998年に松任谷由実のベストアルバム『Neue Musik』に収録された新曲「groove in retro」と「愛は…I can't wait for you, anymore」ではキーボードで参加しています。また、1999年にはChappieのシングル「水中メガネ/七夕の夜、君に逢いたい」にも参加しています。

2013年には、大貫妙子のトリビュートアルバム『大貫妙子トリビュート・アルバム -Tribute to Taeko Onuki-』に、細野、鈴木、林に加え松任谷正隆も「キャラメル・ママ」名義で参加し、松任谷由実と共に演奏を披露しました。

2014年には、矢野顕子の「さとがえるコンサート」に細野、鈴木、林が参加。翌年には、ライブアルバム『さとがえるコンサート』が発売されました。2018年末には、NHK紅白歌合戦に松任谷由実のバックバンドとして鈴木、松任谷、林が参加し、「やさしさに包まれたなら」を演奏。この時は細野に代わり、小原礼がベースで参加しています。

ディスコグラフィー

シングル
「宵待草」のテーマ/冬の出逢い（1975年）
オリジナル・アルバム
キャラメル・ママ （1975年）
TIN PAN ALLEY 2 （1977年）
メルヘン・ポップ （1979年）
Tin Pan（Tin Pan名義の作品） （2000年）

関連アーティスト

荒井由実(松任谷由実)
矢野顕子
大貫妙子

ティン・パン・アレーは、その革新的な音楽性と、日本のポップス界に与えた多大な影響により、今もなお多くの音楽ファンから愛され続けています。

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