テイエムハリアー

テイエムハリアーは、2006年4月30日生まれの日本の競走馬である。馬名は冠名に戦闘機の名前を組み合わせたものだ。2009年1月4日にデビューし、6月28日に初勝利を飾るも、平地競走では14戦1勝という成績に終わった。

しかし、テイエムハリアーの真価は障害競走で発揮されることとなる。2010年、4歳時に障害競走に転向すると、初戦からレコードタイムで勝利を収める。その後も淀ジャンプステークスを制覇し、重賞競走でも京都ハイジャンプ3着、京都ジャンプステークス2着と好成績を収め、この年3勝を挙げた。

5歳時には牛若丸ジャンプステークスを制するも、阪神スプリングジャンプで落馬競走中止というアクシデントに見舞われる。秋緒戦の東京ハイジャンプでは6着と結果を残せなかったものの、2011年11月12日の京都ジャンプステークスでは、前年の優勝馬を差し切り、レコードタイムで優勝を果たす。

6歳時にも牛若丸ジャンプステークスを連覇するなど活躍を見せたが、春麗ジャンプステークスではブービーという結果に終わった。その後、2年4か月ぶりに平地競走に出走するも14着という結果に終わり、再び障害競走へと戻っていく。この年、京都ハイジャンプでは2着、小倉サマージャンプでも2着と惜しい結果が続いたが、阪神ジャンプステークスでは1番人気を差し切り、3度目のレコードタイムでの優勝を果たす。しかし、連覇がかかった京都ジャンプステークスでは落馬競走中止となった。

7歳時、牛若丸ジャンプステークスで3連覇を達成するなど、活躍は続いた。阪神スプリングジャンプでは落馬競走中止、京都ハイジャンプでは見事な逃げ切り勝ちを収めるなど、安定した走りを見せていたが、秋緒戦の阪神ジャンプステークスでは2着という結果に終わった。

その後休養に入り、2014年3月15日の阪神スプリングジャンプに出走するも8着に終わった。レース後に右浅屈腱不全断裂が判明し、競走能力喪失と診断されたため、レース翌日に引退が決定した。

輝かしい競走生活を終えたテイエムハリアーは、現在は京都府京都市右京区の京北育成牧場で乗馬として第二の人生を送っている。2005年度JRA賞最優秀2歳牝馬テイエムプリキュアを半姉に持ち、その才能は血統にも表れていると言えるだろう。また、兄にも京都ジャンプステークス優勝馬がいるなど、サラブレッドとしての血統背景も申し分ない。数々の重賞競走での活躍、そして幾度にもわたるレコードタイムでの勝利は、多くのファンに感動と記憶を刻み込んだ。テイエムハリアーの物語は、競走馬としての華麗な活躍だけでなく、その後の第二の人生においても、人々に勇気と希望を与え続けていると言えるだろう。

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