テオ・テアルド

テオ・テアルド：イタリアを代表する作曲家と多彩な音楽活動

テオ・テアルド (Teho Teardo, 1966年9月19日-) は、イタリアの音楽シーンにおいて重要な役割を果たすミュージシャン、作曲家です。ロックバンドから実験音楽、そして映画音楽まで、その活動は多岐に渡り、国際的な評価も高い人物です。

ロックバンドから国際的なコラボレーションへ

テアルドは、ロックバンド「Meathead」の創設メンバーとしてキャリアをスタートさせました。1990年代には、ミック・ハリス、ジム・コールマン、リディア・ランチといった、音楽史に名を刻むアーティストたちとコラボレーションを行い、音楽的視野を大きく広げていきます。その後、ガールズ・アゲインスト・ボーイズのスコット・マクラウドと「Operator」というプロジェクトを結成。2003年にはアルバム『Welcome to the Wonderful World』をリリースし、プラシーボと共にツアーを行うなど、国際的な舞台へと進出しました。

映画音楽：イタリア映画界との深い関わり

テアルドは、映画音楽の分野でも卓越した才能を発揮しています。ガブリエレ・サルヴァトレス監督の『Denti』、パオロ・ソレンティーノ監督の『The Family Friend』『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』など、数多くのイタリア映画に音楽を提供してきました。特に、『Denti』ではイタリア文化大臣から品質賞を受賞、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』のサウンドトラックでは、2009年にダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を受賞するなど、その作品は高い評価を得ています。彼の音楽は、映画の世界観を効果的に表現し、作品に深みを与えることで知られています。

ブリクサ・バーゲルトとの長期的なコラボレーション

2013年からは、ブリクサ・バーゲルトとのコラボレーションを開始。これまでに4枚以上のアルバムをリリースし、互いの才能を融合させた、実験的かつ独創的な音楽を生み出し続けています。このコラボレーションは、テアルドの音楽的探求心と実験性を象徴するものです。

多彩なソロ活動とコラボレーション

テアルドはソロアーティストとしても精力的に活動しており、これまでに多くのアルバムをリリースしています。初期のソロ作品から、近年の作品まで、彼の音楽的進化を辿ることができます。また、ミック・ハリス、エリック・フリードランダー、マルティナ・ベルトーニなど、様々なアーティストとのコラボレーションを通して、新たな音楽的可能性を追求し続けています。

ローマを拠点とした活動

ローマを拠点に活動するテアルドは、その地から世界に向けて音楽を発信し続けています。彼の音楽は、イタリア文化と国際的な音楽シーンを繋ぐ架け橋としての役割を担っていると言えるでしょう。

ディスコグラフィー

テアルドの膨大なディスコグラフィーは、彼の多様な音楽性を物語っています。ソロアルバム、コラボレーションアルバム、そして数多くの映画サウンドトラックは、彼の音楽的探求の軌跡を示しています。彼の作品は、単に音楽作品としてだけでなく、イタリアの文化、映画、そして現代音楽の動向を理解する上で重要な資料と言えるでしょう。

ソロアルバム
Caught from Behind (1984年) ※M.T.T. Mauro Teho Teardo名義
Paid in Full (1988年)
Tower/Microphone (2005年)
Music For Wilder Mann (2013年)
Ballyturk (2014年)
Le Retour À La Raison (2015年)
Grief Is The Thing With Feathers (2019年)
Ellipses Dans L’Harmonie (Lumi Al Buio) (2020年)

コラボレートアルバム
Same Here (1996年) ※Matera名義 with ミック・ハリス
Brooklyn Bank (1997年) ※Here名義 with J・F・コールマン
Welcome to the Wonderful World (2003年) ※Operator名義 with スコット・マクラウド
Giorni Rubati (2006年) ※with エリック・フリードランダー
Excellent Swimmer (2006年) ※ Modern Institute名義 with マルティナ・ベルトーニ
Still Smiling (2013年) ※with ブリクサ・バーゲルト
Spring (2014年) ※with ブリクサ・バーゲルト
Nerissimo (2016年) ※with ブリクサ・バーゲルト
Fall (2017年) ※with ブリクサ・バーゲルト

サウンドトラックアルバム
Lavorare Con Lentezza (2004年)
L'Amico Di Famiglia (2006年)
La Ragazza Del Lago (2007年) ※映画『湖のほとりで』サントラ
Voce Del Verbo Amore (2007年)
Il Divo (2008年) ※映画『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』サントラ
La Rabbia (2008年)
Il Passato E' Una Terra Straniera (2008年)
Una Vita Tranquilla (2010年) ※映画『穏やかな暮らし』サントラ
Diaz (2012年) ※with バラネスク・カルテット

テオ・テアルドは、これからもイタリアそして世界の音楽シーンを牽引していく存在であり続けるでしょう。

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