テクナム・マステックT4

テクナム・マステックT4

テクナム・マステックT4（Technamm Masstech T4）は、フランス軍向けに開発された非装甲のオフロード車両で、主にトヨタ・ランドクルーザー HZJ76をベースとしています。テクナム社が製造を手掛けるこの車両は、多目的に使用できるよう設計されており、特に軍事的なニーズに応えるスペックとなっています。

歴史

マステックT4は2016年、フランス陸軍が求める非装甲軽多目的戦術車両（VLTP NP）の入札に基づいて設計が進められました。フランス軍は、プジョー・P4を置き換えるためにACMAT VT4の納入を待っている間に、500台のマステックT4を注文しました。2017年4月には第1号車が納品され、2018年11月に最後の1台が引き渡されました。

その後、2018年にはフランス陸軍向けに50台のマステック・リキャンプ SAVANAが納入され、これはマステックT4のシングルキャブピックアップモデルです。また、2019年にはG5サヘル合同軍から250台、ヨルダンからは60台の追加受注がありました。2020年には、フランス陸軍へパトロール用特殊作戦車両「VOSPAT」として65台が納入されました。

さらに2022年11月には、フランスが安全保障防衛協力総局を通じてチュニジアに向けて100台のT4を寄贈し、12月にはG5サヘル合同軍に128台の新しい契約が発表されました。2023年には、マステックT6という新モデルが45台納入され、これはマステックT4を六輪駆動に改良した特別な仕様となっています。

テクナムは2025年にはフランス陸軍向けに特殊部隊用の改造を施した防護型車両を8台納入する計画も発表しています。

仕様

マステックT4の基本となるのは、日本の自動車メーカー、トヨタが製造したランドクルーザー HZJ76です。このプラットフォームを基に、テクナムはフランスのエクス＝アン＝プロヴァンスにて軍事用途に特化した改造を行います。車両にはPR4G無線機、SITEL端末、DAGR GPSなどの軍用通信機器が装備されており、最大で4人から5人が搭乗可能です。

また、センティネル作戦においてはフランス国内専用に配備され、エンジンはシンプルながらアフリカ産や軍用燃料に対応可能な仕様になっています。このため、海外の派遣任務（OPEX）にも対応できる点が特徴です。

1台あたりのコストは約70,000ユーロであり、その60%が製造元であるテクナムに支払われる仕組みです。このように、テクナム・マステックT4はフランス軍のニーズに応えつつ、コスト効率にも配慮された設計がなされています。

ギャラリー

（ここに車両の画像や詳細情報を挿入することができます）

脚注

• - （出典リストをここに挿入）

外部リンク

• - Masstech T4 - テクナム公式ページ

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