エクス＝アン＝プロヴァンス

エクス＝アン＝プロヴァンスの魅力

エクス＝アン＝プロヴァンス（Aix-en-Provence）は、フランスの南部、ブーシュ＝デュ＝ローヌ県にある歴史的な都市で、その略称として用いられる「エクス」は街の愛称でもあります。この街は、古代ローマ時代から栄え、特にプロヴァンス伯爵領の首都として重要な地位を持っていました。近年では、学術と芸術の都市としても知られ、観光の拠点となっています。さらに、著名な画家ポール・セザンヌの出身地として広く知られ、多くの旅行者が彼に関連する場所を訪れます。

地理と気候

エクスは、マルセイユから北へ約30キロの位置にあり、アルク川とトルス川が作り出す盆地の中に存在しています。街を代表するミラボー大通り（Cours Mirabeau）の北側は、活気あふれる旧市街が広がっています。

エクスの気候は地中海性気候で、冬は寒く、氷点下になることもありますが、夏は40度以上になることもあります。一年の平均気温は約17度で、晴れた日が多いのが特徴です。

交通の便

エクスへの交通は便利で、フランス国鉄（SNCF）のエクス＝アン＝プロヴァンス駅はマルセイユのサン・シャルル駅からローカル線で30〜40分でアクセスできます。また、パリからTGVを利用して3時間でエクス＝アン＝プロヴァンスTGV駅に到着しますが、駅は市街地から15キロほど離れているため、移動には注意が必要です。さらに、マリニャーヌ近郊にあるマルセイユ・プロヴァンス空港からはシャトルバスでエクスまで約35分で到着します。

歴史を辿る

エクス＝アン＝プロヴァンスは、紀元前123年にローマ人によって「アクアエ・セクスティアエ」と名付けられたことに始まります。その後も数世代にわたって歴史的な舞台となり、さまざまな民族の侵攻や文化の興隆を経験しています。特に12世紀には文化的中心地として栄え、1486年にはフランス領となりました。

観光スポット

エクスは観光名所が豊かで、毎年夏に行われる国際音楽祭エクサン・プロヴァンス音楽祭は、世界各国から人々を惹きつけています。市内には大小の噴水が点在し、特にミラボー大通りのロトンド大噴水やコケの生えた温泉の噴水が有名です。

また、エクスの多くの美術館や史跡も訪れる価値があります。特に画家セザンヌに関連する場所を巡る観光ルートは、彼の生涯を感じる良い機会となるでしょう。さらに、エクスには市場が多く、青果や工芸品、古本など、多岐にわたる品々が毎日取引されています。

教育と文化

エクスは教育都市としても知られ、ルイ2世・ダンジューによって設立された大学以降、数多くの高等教育機関が育まれています。特にエクス＝マルセイユ大学は、フランス最大の学生数を誇る機関の一つです。

特色ある名産品

この地域の特産品として「カリソン・デクス」があります。これはアーモンドとメロンのペーストを合わせた甘いお菓子で、地元のカフェではコーヒーと共にサービスされることが多いです。毎年、エクスのサン・ジャン・ド・マルト教会ではカリソンの祝福が行われる伝統があります。

まとめ

エクス＝アン＝プロヴァンスは歴史、自然、文化が交じり合った魅力的な町です。特に芸術と学問の香り高いエクスでのひとときは、訪れる人々にとって特別な体験となるでしょう。

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