テッド2

『テッド2』は、2015年に公開されたアメリカ映画で、2012年公開の『テッド』の続編にあたります。前作同様、セス・マクファーレンが監督・脚本・製作を務め、主演はマーク・ウォールバーグとセス・マクファーレンという豪華キャストが再集結しました。

物語は、テッドがタミ・リンと結婚した1年後から始まります。幸せな結婚生活を送る二人でしたが、子供を望むもテッドがぬいぐるみであることから、精子提供者探しという困難な課題に直面します。親友のジョンに協力を仰ぎますが、思わぬ障害が次々と発生。タミ・リンの過去や、テッドの法的な権利問題など、様々な困難に直面することになります。

テッドの法的人権が否定され、職を失い、結婚すら無効とされたことで、テッドとジョンは弁護士を雇って裁判を起こすことを決意します。しかし、担当弁護士となった見習い弁護士のサマンサもまた、型破りな人物でした。彼女との出会いによって、物語はさらに予測不能な展開を迎えます。

一方、前作でテッドを誘拐したストーカーのドニーは、玩具メーカーのハズブロ社に就職しており、テッドの裁判の行方に思惑を巡らせていました。ドニーはハズブロ社の副社長と共謀し、テッドの敗訴を画策します。

裁判では、テッドの自己認識や感情が問われることになり、予想外の展開に。そして、コミコン会場でのドニーとの激しい攻防、ジョンとの友情、サマンサとの関係など、様々な出来事が交錯します。

裁判の過程で、テッドの権利が認められるか否か、そして、テッドとジョンの友情、テッドとタミ・リンの夫婦関係、さらにサマンサとの関係も大きな転換期を迎えます。

終盤では、一度は弁護を断ったベテラン弁護士ミーガンが、ジョンの献身的な行動とテッドの訴えに感銘を受け、弁護を引き受けるという展開に。最終的に、テッドは法廷闘争に勝利し、タミ・リンと再婚、養子を迎えるというハッピーエンドを迎えます。

この作品は、前作『テッド』と同様、下品なジョークやブラックユーモアを多用しながらも、友情や家族愛といった普遍的なテーマを巧みに織り交ぜています。コメディー要素が強く、時折シリアスな展開もあり、観客を飽きさせない巧みな演出が光ります。

キャストも豪華で、テッドの声はセス・マクファーレン、ジョン役はマーク・ウォールバーグ、サマンサ役にはアマンダ・セイフライドといった面々が勢ぞろい。日本版吹き替えにも、有吉弘行、咲野俊介、清水理沙など人気声優が起用されています。

製作過程では、当初の脚本とは異なる物語に変更されたという裏話も。当初はテッドとジョンがアメリカに壺を密輸するという内容でしたが、『なんちゃって家族』と類似性があったため、現在の法廷闘争を軸にしたストーリーに変更されました。また、前作で重要な役割を担っていたロリーは、脚本変更によって出番がなくなってしまったことも明かされています。

公開後、Rotten Tomatoesでは支持率46%と評価が分かれる結果となりましたが、Metacriticでは48/100点、CinemaScoreでは「B+」と、一定の評価を得ています。批評家からは、笑える場面もある反面、ストーリー展開やジョークの質に賛否両論がありました。

『テッド2』は、前作を超える笑い、感動、そして予想外の展開が満載の作品です。ブラックユーモアが苦手な方は注意が必要ですが、コメディー映画好きであれば、きっと楽しめる作品と言えるでしょう。続編の可能性についても言及されており、今後の展開にも期待が高まります。

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