テディ・ヒゲーラ

テディ・ヒゲーラ（Teodoro Higuera Valenzuela、1957年11月9日 - ）は、メキシコ合衆国シナロア州ロスモチス出身の元プロ[[野球選手]]（投手）です。左投左打で、1980年代にミルウォーキー・ブルワーズで活躍しました。

経歴

メキシカンリーグでプレーしていた1983年、ミルウォーキー・ブルワーズのスカウトに才能を見出され、翌1984年にはブルワーズ傘下のマイナーリーグでプレーしました。1985年のスプリングトレーニングでは、先発ローテーションの最後の枠を江夏豊と争い、見事に勝ち取りました。この年、ヒゲーラは15勝9敗、防御率3.90の好成績を収め、新人王投票ではオジー・ギーエンに次ぐ2位となりました。

1986年はキャリア最高のシーズンとなりました。20勝11敗、防御率2.79、207奪三振を記録し、アメリカンリーグ初のメキシコ出身20勝投手となりました。この活躍により、自身唯一となるオールスターゲームにも選出され、同じメキシコ出身のフェルナンド・バレンズエラとの間で、MLBオールスターゲーム史上初のメキシコ人投手同士の投げ合いが実現しました。打者としてバレンズエラと対戦した際には三振を喫し、バレンズエラは1935年のカール・ハッベル以来となる5者連続三振を記録しました。サイ・ヤング賞の投票では、24勝を挙げたロジャー・クレメンスに次ぐ2位となりました。オフには日米野球で来日し、江夏豊との再会も果たしました。1987年には18勝、1988年には16勝を挙げるなど、デビューから4シーズンで69勝38敗、766奪三振、防御率3.25という素晴らしい成績を残しました。

しかし、1989年には故障の影響もあり、22先発で9勝6敗にとどまりました。1990年は11勝10敗の成績でした。ブルワーズとは翌年から4年総額1,310万ドルという高額契約を結びましたが、1991年に故障に見舞われ、1992年は1年間登板できませんでした。結局、高額契約の4年間では合計5勝に終わり、契約最終年の1994年限りでブルワーズを解雇されました。

1995年にはサンディエゴ・パドレスで再起を試みましたが、契約には至らず、そのまま現役を引退しました。

現役時代はシュートを最も得意としており、日米野球で対戦した落合博満は「こんなの打てるわけない」と諦めるほどだったと言われています。このエピソードは、当時のMLBとNPBのレベル差を物語るものとして語られています。

引退後は、2006年、2009年、2013年のワールド・ベースボール・クラシックで、母国メキシコ代表のコーチを務めました。2011年にはメキシコの野球殿堂入りを果たしました。

詳細

年度別投手成績

（各年度の太字はリーグ最高）

記録
オールスターゲーム出場：1回（1986年）
開幕投手：3回（1986年 - 1988年）

脚注

関連項目

メキシコ出身のメジャーリーグベースボール選手一覧

外部リンク

* 選手の通算成績と情報 MLB, Baseball-Reference, Fangraphs, The Baseball Cube, Baseball-Reference (Register)

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