カール・ハッベル

カール・オーウェン・ハッベルのプロフィール

カール・オーウェン・ハッベル（Carl Owen Hubbell）は、1903年6月22日にミズーリ州カルサグで生まれ、1988年11月21日に亡くなったアメリカのメジャーリーグベースボール（MLB）の左投げ右打ちの投手です。彼は、ニューヨーク・ジャイアンツでの活躍により、「キング・カール」と称されました。

初期の経歴

ハッベルは1924年にプロ野球選手としてキャリアをスタートさせました。1928年にニューヨーク・ジャイアンツに昇格し、早くもそのシーズンで10勝を記録し、投手としての地位を確立しました。翌1929年には18勝を挙げ、5月8日にはノーヒッターを達成。この活躍により、彼はメジャーリーグのトップ選手への道を歩み始めます。

輝かしい成績

ハッベルの真骨頂は、特に1933年と1936年のシーズンで見られました。1933年には23勝を挙げ、完封試合は10回、防御率は1.66という驚異的な数字を記録しました。このシーズン、彼はMVPを受賞し、ワールドシリーズでも20イニング無失点という素晴らしい成績を残しました。また、1934年も防御率のリーグトップを記録し、連続してMVPを獲得。

1936年には、26勝、勝率.813、防御率2.31を達成し、再度MVPに選出。特筆すべきは、1936年7月から1937年5月にかけての24連勝であり、この記録は現在もMLBの歴史に残る偉業として語り継がれています。15年連続で二桁勝利を挙げるという安定感も彼の大きな特徴です。

ハッベルは、特にスクリューボールという独特の変化球を武器とし、これにより多くの打者を翻弄しました。彼のピッチングスタイルは、左腕としての優位性を活かし、打者に近づきながらの投球が特徴です。

オールスターと記録

1934年にはオールスターゲームで注目の対戦が実現し、ハッベルはアメリカンリーグの超一流打者たちを相手に5人連続三振を奪うという圧巻のパフォーマンスを見せました。この出来事は、後にオールスターゲームが恒例のイベントとなる原点の一つとされています。

引退後の活動

1943年に現役を引退した後、ハッベルはジャイアンツのマイナーチームで若手選手の指導に尽力しました。また、ジャイアンツがサンフランシスコに移転した後も長期間にわたりチームに関与し、晩年はスカウトとして新たな才能を見出すことに力を注いでいました。1947年にはアメリカ野球殿堂に選出され、彼の功績が正式に認められました。

晩年と死去

ハッベルは1988年、アリゾナ州スコッツデールで運転中に脳卒中を起こし、事故により85歳で亡くなりました。彼の背番号「11」は1944年にジャイアンツの永久欠番として指定され、ナショナルリーグ初の永久欠番選手としての栄誉もあったのです。

まとめ

カール・オーウェン・ハッベルは、その卓越した技術と華麗なプレイスタイルで野球界に多大な影響を及ぼしました。彼の偉大さは、投手としての業績や受賞歴だけでなく、後進への指導や影響力にも現れており、今なお多くのファンに愛され続けています。

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