テリー・マーシュ

テリー・マーシュのボクシングキャリア

テリー・マーシュは1958年2月7日生まれのイギリスの元プロボクサーであり、彼のキャリアは感動的なストーリーに満ちています。出生地はロンドンのタワーハムレッツ区のステップニーで、ここから彼のボクシングの旅が始まります。マーシュは国際ボクシング連盟（IBF）の第4代世界スーパーライト級王者としての称号を保持していましたが、29歳の時にてんかんの発作に悩まされ、その影響で現役を引退することになりました。

キャリアの始まり

マーシュのプロボクシングキャリアは1981年10月12日に始まりました。この日の彼は、6回戦で60-57の判定勝ちを収めてプロデビューを果たします。この初戦での勝利は、彼にとって非常に重要なスタートを切るものでした。その後のキャリアでは、様々な選手と対戦し、着実に実力を積み上げていきます。

1982年4月5日には、ロイド・クリスティーとの対戦を行い、結果は8回78-78の引き分けに終わりますが、この試合を通じて更なる経験を積むこととなります。1983年4月26日には、BBBofCサウザンエリアスーパーライト級王座決定戦でバーノン・バンリエルと対戦し、10回判定負けを喫しましたが、この戦いは彼の今後の栄光の礎となるものでした。

王者への道

1984年9月19日、マーシュはBBBofC英国スーパーライト級王座をクリントン・マッケンジーと対戦し、12回判定勝ちで獲得します。このタイトルを手に入れることで、彼のボクシングキャリアは新たなステージへと進展します。そして1985年10月24日には、EBUヨーロッパスーパーライト級王座決定戦でアレッサンドリオ・スカペッチを相手に6回TKO勝ちを果たし、再びタイトルを獲得しました。

翌1986年には、ツシコレタ・ンカランケレとの試合でIBF世界スーパーライト級王座の初防衛に成功するなど、彼の名声はますます高まっていきました。1987年にはUBF世界スーパーライト級王者のジョー・マンリーと対戦し、TKO勝ちを収めました。この戦いを経て彼は地位を確立し、同年7月には元日本スーパーライト級王者の亀田昭雄との試合でも勝利を収めました。

引退とその後

しかし、持病であるてんかんの発作が悪化したため、マーシュはIBF世界スーパーライト級王座を返上し、無敗のままで現役を引退しました。彼の引退後の人生は、ボクシング以外の道を追求するもので、株の仲売人として新たなキャリアを歩みました。また、56歳の時にはチェスボクシングで世界ウェルター級王座を獲得し、異色のスキルを発揮しました。

フランク・ウォーレン銃撃事件

マーシュは1989年、元プロモーターのフランク・ウォーレンの銃撃事件に関与したとして疑われ、10ヶ月間拘留されるという苦しい経験をしました。しかし、証拠不十分により無罪となりました。この事件は彼の人生に影を落としましたが、新たな挑戦を続ける姿勢は変わりませんでした。マーシュは当時を振り返り、自身に何が起きても立ち直る力を持っていることを証明してきました。

政治活動

さらに、マーシュは2010年に「None Of The Above X」という名前でイギリス総選挙に無所属候補として出馬し、政治の舞台にも関与しました。これにより、彼のキャリアはボクシングだけでなく、様々な分野にわたることとなりました。

獲得タイトル

彼のボクシングキャリアで獲得したタイトルには以下のものがあります。

• - BBBofCサウザンエリアスーパーライト級王座
• - BBBofC英国スーパーライト級王座
• - EBUヨーロッパスーパーライト級王座
• - 第4代IBF世界スーパーライト級王座（防衛1回）

これらのタイトルは彼の努力と情熱の結果であり、今後も多くの人々にインスピレーションを与えていくことでしょう。

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