テルツェット

テルツェット - Terzetto

テルツェットは、2017年4月20日に北海道安平町のノーザンファームで生まれた日本の競走馬です。馬名は音楽用語に由来しており、「三重奏」を意味します。この名は彼が母馬の3番仔であることから連想されたものです。その競走成績は輝かしく、特に2021年のダービー卿チャレンジトロフィーや2021年・2022年のクイーンステークスでの勝利が印象に残ります。

戦績

デビュー前

テルツェットは、2018年に開催されたセレクトセールの1歳市場において、5000万円（税別）という価格でシルクホースクラブに落札されました。彼はその後、美浦トレーニングセンターの和田正一郎厩舎に入厩し、本格的なトレーニングが開始されました。

2歳シーズン（2019年）

2019年12月7日、中山競馬場で行われた2歳新馬戦に出走し、騎手の柴山雄一と共にデビューを果たしました。レースでは中団からじっくりと脚をため、直線での追い込みを決め、後続に2馬身差をつけて勝利を収めました。

3歳シーズン（2020年）

2020年3月31日のミモザ賞で実戦経験を積んだ後、他のレースにも挑戦しましたが、ウインマリリンに次ぐ3着に終わります。6月の出走は前頭部の怪我で取り消され、8月には村上特別で直線で強烈な脚を見せ、再び勝利を捉えました。11月の国立特別では、最後の直線で巧みにインから抜け出し、見事な勝利を収めて3歳シーズンを締めくくりました。

4歳シーズン（2021年）

テルツェットの成長は著しく、1月31日の節分ステークスでは直線で外から追い上げ、ついにはハナ差で勝利を収めました。その後の重賞初挑戦であるダービー卿チャレンジトロフィーでは、後方から追い上げ、見事な勝利を挙げ、重賞初制覇を果たします。続くヴィクトリアマイルでは思うように走れず14着に終わり、次のクイーンステークスでは道中後方から一気に脚を伸ばし、マジックキャッスルにクビ差で勝利し重賞2勝目を手にしました。その後はエリザベス女王杯でも力を出し切れず11着となります。

5歳シーズン（2022年）

2022年はGIII中山牝馬ステークスでスタートしましたが、最後に伸びを欠いて5着に終わりました。さらに不調が続く中で迎えたクイーンステークスでは1番枠からのスタートを果たし、道中は中団を追走。直線では最内を通って快勝し、同競走での連覇へ導きました。11月のエリザベス女王杯では競馬での競争心が鈍り、12着に沈みました。その後、2022年12月8日付けで競走馬登録が抹消され、生まれ故郷のノーザンファームに戻り繁殖牝馬となりました。

血統

テルツェットの血統には特筆すべき点があります。4代母には世界的に名高い名牝Miesqueが名を連ねており、その血統の深さを物語っています。また、叔父にはドバイターフを勝ったリアルスティール、叔母には優駿[[牝馬]]やクイーンエリザベス2世カップなどを制したラヴズオンリーユーが存在し、テルツェットが持つ血統の多様性と強さを現しています。

テルツェットの競走馬としての道のりは、数々の出会いや経験が生まれた貴重な時間でした。これからは次世代への繁殖牝馬として新たな道を切り開いていくことでしょう。

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