テレコム・アニメーションフィルム

株式会社テレコム・アニメーションフィルムについて

概要

株式会社テレコム・アニメーションフィルムは、日本のアニメ制作会社として1975年に設立されました。創業者である藤岡豊氏は、海外展開を目指してフルアニメーションを描けるアニメーターを育成する目的でこの会社を立ち上げました。国内のテレビアニメ業界に限界を感じていた彼は、当時系列にあったAプロダクションをはじめ、アメリカとの合作プロジェクトを推進しました。

設立から数年後、テレコムは東京ムービー社の大作『NEMO/ニモ』の制作にも関わり、宮崎駿や高畑勲など東映動画の著名なアニメーターたちが参加することとなりました。このような背景から、テレコムはスタジオジブリの設立にも寄与しました。アメリカのアニメーション業界においては、その優れた作画力が評価され、エミー賞を複数回受賞するなど、国際的な名声を得ています。1990年代に入ると、国内作品の制作にも注力するようになり、その技術力を活かして様々なジャンルの作品を生み出しました。

沿革

テレコムの歴史は、1978年に読売新聞に募集広告を出し、1000人を超える応募者から43人の新人が選抜されたことに始まります。月岡貞夫氏による初期教育のもと、彼らは初の短編作品『おばけちゃん』を完成させました。1979年には大塚康生氏が新人教育を担当し、他の経験豊富なアニメーターも参加することで、テレコムはより強力な組織としての基盤を固めていきました。

1980年代には『ルパン三世 カリオストロの城|ルパン三世_カリオストロの城』や『じゃりン子チエ』など、注目作品の制作に従事し、新人アニメーターたちも成長を遂げました。しかし、メインプロジェクトであった『NEMO/ニモ』に対し、宮崎や高畑は否定的な意見を持ち、彼らの退社を招くこととなります。それにもかかわらず、テレコムはその後もアメリカのアニメーションプロダクションから多くの仕事を受注し、フルアニメーションのスキルを磨いていきました。

特に、1980年代には『ワズルス』や『タイニー・トゥーンズ』などの人気作品を手がけ、その技術力がアメリカで認知されるようになりました。1997年から1998年度にはエミー賞も受賞し、日本のアニメーション界において確固たる地位を築くこととなります。

近年の状況

2000年代に入ると、テレコムはワーナー・ブラザースからの外注が減少し、2002年には独自制作が始まりました。『無人惑星サヴァイヴ』や『タイドライン・ブルー』など、国内向けの作品制作へとシフトしていきました。しかし、2017年には債務超過に陥る等、厳しい経営状況が続いています。

作品履歴

テレコム・アニメーションフィルムの制作した作品は多岐にわたり、テレビアニメ、劇場アニメ、OVA、Webアニメ、さらにはゲームにまで及びます。

主な作品

• - テレビアニメ: 『ルパン三世』シリーズ、『それいけ!アンパンマン』、『名探偵コナン』シリーズ など
• - 劇場アニメ: 『天空の城ラピュタ』、『風の谷のナウシカ』、『AKIRA』 など

これまでに数えることのできない多くの作品を手掛けており、その影響は今なお色濃く残っています。テレコム・アニメーションフィルムは、アニメーションの世界における重要な存在として、今後もその活動に期待が寄せられています。

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