テレビクラブ

NHK Eテレ「テレビクラブ」とその歴史

「テレビクラブ」は、2021年度までNHK Eテレで夏休み、冬休み、春休み期間中に放送されていた教育番組です。この番組は、学校放送の再放送を中心に、オリジナル番組やパイロット版の先行放送など、多彩な内容で構成されていました。本記事では、「テレビクラブ」の歴史、放送内容、タイムテーブル、そして番組終了後の展開について詳しく解説します。

番組の概要

「テレビクラブ」は、1953年に「春休みテレビクラブ」としてスタートし、その後「（夏・冬・春）休みプレゼント」「（夏・冬・春）のプレゼント」と変遷を重ね、1958年から「（夏・冬・春）のテレビクラブ」という名称になりました。初期は生放送が中心で、学校放送の再放送は行わず、オリジナル番組のみが編成されていました。

1958年度からは学校放送の再放送が始まり、各学期の集中再放送を中心にオリジナル番組を交えた編成となりました。2008年度以降は放送枠の縮小に伴い、学校放送の再放送が減少し、オリジナル番組の比率が高まっています。また、中学・高校向けの「10min.ボックス」もかつては「テレビクラブ」内で再放送されていましたが、2009年度以降は独立した番組として放送されるようになりました。

「テレビクラブ」では、学校放送のパイロット番組や新番組の先行放送も実施しており、2017年度以降は、オリジナル番組として放送された後、制作本数が10回以上になった時点でレギュラー放送に昇格する番組も登場しました（例：「Why!?プログラミング」「子ども安全リアル・ストーリー」「昔話法廷」）。

番組名は、2018年度までは「（和暦年度）NHK（夏・冬・春）のテレビクラブ」でしたが、2019年度からは「（西暦年度）NHK（夏・冬・春）のテレビクラブ」と西暦表記に変更されました。

2021年度をもって「テレビクラブ」は終了し、2022年度以降は放送されていません。学校長期休暇中は学校放送が休止となり、代わりに子供向けに限らず、家族向けや若者向けのオリジナル番組や再放送番組を編成する「Eテレセレクション」が放送されています。

放送局

• - NHKテレビジョン→NHK総合テレビジョン（1953年3月 - 1960年8月）
• - NHK教育テレビジョン→NHK Eテレ（1959年3月 - 2022年4月1日）

タイムテーブル

「テレビクラブ」のタイムテーブルは、各年度や季節によって異なります。以下に2017年度夏のタイムテーブルの一部を紹介します。

2017年度夏

• - おはなしのくに：7月16日（日）16:50 - 17:00
• - 子ども安全リアルストーリー：7月22日（土）16:30 - 16:40 / 7月23日（日）15:50 - 16:00
• - はりきり[[体育ノ介]]：7月22日（土）16:40 - 16:50 / 7月23日（日）15:40 - 15:50
• - ほうかご ごごご〜NHK for School：8月5日（土）16:35 - 16:40 / 8月6日（日）16:55 - 17:00
• - Why!?プログラミング：8月13日（日）16:05 - 16:15
• - 子ども安全リアルストーリー：8月13日（日）16:15 - 16:35

編成内容

学校放送の集中再放送

「テレビクラブ」では、各学期に放送された学校放送番組をまとめて再放送していました。基本的には、当該年度の新番組は全て再放送され、前年度から放送開始した2年目の番組についても、各学期での新作放送分と前年度の再放送分の一部が再放送されていました。放送開始から3年目以降の番組については、新作が放送された番組や、「歴史にドキリ」のような人気番組、いじめ問題や防災などNHKが重点項目としている番組が編成される傾向がありました。

新番組の先行放送

新番組の先行放送は、基本的に春の「テレビクラブ」で行われていましたが、2015年度からは夏の「テレビクラブ」でも、後期に新番組がスタートする学校放送番組の先行放送が行われるようになりました。先行放送を行う番組については、一部を除いて「テレビクラブ」内で再放送も行われていました。

パイロット番組の放送

翌年度からのレギュラー番組化を視野に入れたパイロット番組も「テレビクラブ」で放送されていました。これらの番組は、設定や内容に新機軸を取り入れていることが多く、例えば、「さんすう刑事ゼロ」「さんすう犬ワン」「歴史にドキュン」（後の「歴史にドキリ」）などが挙げられます。2013年度には「キミなら何つくる?」のパイロット版が放送され、これがきっかけで実技系科目の学校放送番組が編成されるようになりました。

オリジナル番組

「テレビクラブ」では、毎年恒例のオリジナル番組も放送されていました。

定期放送番組

• - ティーンズビデオ：NHK杯全国高校放送コンテストの入賞作品を紹介する番組で、映像ディレクターの中谷日出氏がナビゲーターを務めていました。
• - ABUアジア子どもドラマシリーズ：アジア太平洋放送連合（ABU）が制作する15分の子ども向けドラマを放送。各国の社会状況の中で子どもたちが成長する姿を描き、国際理解を深めることを目的としていました。

準学校放送番組

「テレビクラブ」で放送されたオリジナル番組のうち、「NHK for School」の特設サイトで動画配信されている番組を指します。

• - リアルストーリーシリーズ：「スマホ・リアル・ストーリー」と「子ども安全リアル・ストーリー」の2番組から構成され、小学生のスマートフォン利用における危険や安全対策をテーマにした再現ドラマが放送されました。

その他のオリジナル番組

• - どれみえーる：「音の視覚化」をコンセプトとした子ども向け音楽番組で、音楽を視覚的に表現する試みがなされました。

番組表の表記

新聞やテレビ誌の番組表では、「テレビクラブ」はコンプレックス形式で掲載されることが一般的でした。ただし、番組によっては単独番組として表記される場合もありました。

スポーツ中継放送時の対応

高校野球中継など、スポーツ中継が優先される場合、「テレビクラブ」の放送が休止になることがありました。また、オリンピックなどの特別編成時には、放送時間が短縮されることもありました。

テレビクラブ終了後

「テレビクラブ」終了後、2022年度からは学校の長期休暇期間中の学校放送は休止となりました。代わりに、NHK for Schoolの特設サイト「自由研究る！」が開設され、自由研究に役立つ情報が提供されています。

特設サイト

• - 自由研究る!：「スクる!」のキャラクターが、自由研究に役立つ番組やWebサイトを紹介しています。
• - 親子で自由研究：NHKラーニングとNHK for Schoolがコラボし、親子で取り組む自由研究のテーマを紹介しています。

テレビ番組・ネット配信

学校放送休止中も、パイロット番組や新番組の先行放送は引き続き実施されています。2023年度には、小学校低学年向けに夕方枠での学校放送を継続するなどの措置が取られました。

まとめ

「テレビクラブ」は、長年にわたり子どもたちの教育に貢献してきた番組でした。番組終了後も、NHK for Schoolの特設サイトや、パイロット番組の放送などを通して、教育的なコンテンツが提供され続けています。

本記事では、「テレビクラブ」の歴史、内容、特徴について詳しく解説しました。この情報が、番組に関心のある方々にとって有益なものであれば幸いです。

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