ディッキー・ゴンザレス

ディッキー・アンヘル・ゴンザレス・バジェニージャについて

ディッキー・アンヘル・ゴンザレス・バジェニージャ（Dicky Angel González Vallenilla）は、1978年12月21日にプエルトリコのバヤモンで誕生した元プロ野球選手である。ポジションは投手で、右投右打のスタイルで知られた。彼のキャリアはメジャーリーグから日本プロ野球に至るまで多彩な経験に富んでいる。

経歴

メッツ・デビルレイズ時代

ゴンザレスは1996年のMLBドラフトでニューヨーク・メッツから指名を受け、高校卒業後にプロ入りした。初のプロシーズンはマイナーリーグで過ごし、2001年にメジャーデビューを果たした。メッツでのプレースタイルは彼のその後の野球人生においても影響を与え、特に新庄剛志との出会いは日本球界挑戦のきっかけとなった。2002年は再びマイナーリーグで活動し、2004年についにタンパベイ・デビルレイズでメジャーに復帰。しかし、この時期は目立った成績を残せなかった。

ヤクルト時代

2004年6月、ゴンザレスは東京ヤクルトスワローズと契約し、日本のプロ野球界に足を踏み入れる。初年度は主に中継ぎとして出場し、4勝2敗を記録。次シーズンには開幕投手候補として期待されたが、指の骨折によりチームを離れることになった。2006年には第1回WBCでプエルトリコ代表として出場し、選手としての経験をさらに積んでいった。2007年は右肘の靭帯移植手術を受け、長いリハビリに励むこととなるが、翌2008年6月にイースタン・リーグで復帰を果たし、1軍でも勝星を挙げた。しかし、シーズン終了後、契約を結ぶことはないと発表された。

巨人時代

2009年1月に読売ジャイアンツとの契約が発表され、ここから第二の野球人生が始まる。シーズン途中、エドガルド・アルフォンゾに代わり1軍に昇格すると、驚異的な成績で5連勝を記録。特に5月には月間MVPに選ばれ、15勝を挙げる活躍を見せた。日本シリーズでも貢献し、チームの日本一に大きく寄与する。その後の2010年は調子を崩しつつも、本来の実力を取り戻すため苦闘するが、最終的には自らの期待に応えることはできなかった。

ロッテ時代

2012年12月、千葉ロッテマリーンズとの契約が発表されるが、2013年は鳴かず飛ばずとなり、契約が結ばれないことが決定した。投げる能力とともに打撃力も受け継いでいた彼は、プエルトリコ出身の多くの選手と共演し、様々な経験を積んできた。

プレースタイル

彼の速球の平均速度は約141km/hで、元は遊撃手であったことから打撃技術にも優れ、非常にバランスの取れた選手であった。

パーソナリティ

ヤクルト在籍時、彼はチームメートから好かれ、特に宮本慎也からは「いい奴だった」と称賛された。また、プエルトリコ出身の同僚オーランド・ロマンとは幼馴染であり、メジャーリーグの捕手ホセ・モリーナとはバッテリーを組んだ仲でもある。

ゴンザレスは独特なファッションセンスを持ち、帽子を斜めに被るスタイルを好んだ。プロ野球界での貴重な経験を持つ彼は、後輩選手への道しるべとしても存在感を放っている。

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