ディミタル・コバチェフスキ

ディミタル・コバチェフスキ：北マケドニアの首相

ディミタル・コバチェフスキ（Димитар Ковачевски）は、1974年7月24日生まれの北マケドニアの政治家、経済学者です。彼は2022年に北マケドニアの首相に就任するまで、財務副大臣を務めていました。所属政党はマケドニア社会民主同盟（SDSM）です。

経歴

コバチェフスキはクマノヴォで生まれました。彼の父親であるスロボダン・コバチェフスキは、2000年から2005年までクマノヴォ市長を務め、その後、北マケドニアとモンテネグロの外交関係樹立後には駐モンテネグロ大使となりました。コバチェフスキは、アメリカ合衆国のミネソタ州ウォータービルの高校を経て、スコピエの聖キュリロス・メトディオス大学経済学部を1998年に卒業。2003年に同大学から経済学の修士号を、2008年にはモンテネグロ大学経済学部から経済学の博士号を取得しました。

彼は1998年に北マケドニアの通信会社「マケドンスキ・テレコム」に入社し、2005年から2017年まで社内で様々な役職を歴任しました。2017年から2018年には、テレコム・オーストリア・グループ傘下のA1マケドニア（one.Vip）で業務執行取締役を務めました。

また、教育者としても活動しており、2012年にはニューヨーク・スコピエ大学とアメリカン・カレッジ・スコピエの2つの私立大学で助教となりました。アメリカン・カレッジ・スコピエでは2018年に准教授に昇進しています。

2018年には共同で会社を設立し、北マケドニアで初めてとなる太陽光発電設備の工場を開設しました。

政治家としては、1994年にマケドニア社会民主同盟に入党しています。

政治家としての活動

2020年の総選挙後、コバチェフスキは第二次ゾラン・ザエフ内閣の財務副大臣に任命され、9月23日に国会の承認を得ました。

2021年の地方選挙で与党が敗北した後、ザエフ首相が辞任を表明したことで、政権は不安定化しました。しかし、コバチェフスキはザエフ政権を延命させるために、野党アルテルナティヴァとの交渉に尽力し、ザエフの有力な後継者として注目されるようになりました。

ザエフが正式にSDSM代表を辞任した後、2021年12月12日の党内選挙でコバチェフスキは後任の代表に選出され、翌年1月16日に首相に就任しました。

2024年5月8日に議会総選挙が執行されることに伴い暫定的な選挙管理内閣が樹立されるため、同年1月25日に辞表を提出。合わせて選挙後の5月9日に首相に復職するとも表明しました。

コバチェフスキは、経済学者としての知識と経験を活かし、北マケドニアの経済発展に貢献することが期待されています。

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