ディリ

ディリ：東ティモールの首都

ディリは、東ティモールの北東部に位置する首都であり、同国最大の都市です。ディリ県に属し、その県都でもあります。この都市は、ポルトガル植民地時代から現代に至るまで、様々な歴史的出来事を経験してきました。

概要

ディリは1520年にポルトガル人によって建設され、植民地としての歴史が始まりました。ポルトガル領時代には多くのビルが建設されましたが、1999年には親インドネシア民兵によってその多くが破壊されました。インドネシアによる併合時代には、ポルトガル語の使用が禁止されましたが、アヴェニダマレシャル・カルモナなどのポルトガル時代の通り名は残され、その前にインドネシア語で「道路」を意味する「Jalan」が付け加えられました。また、モタエルのローマ・カトリック教会は、インドネシア占領への抵抗の中心的な場所となりました。

歴史

ディリは1520年頃にポルトガル人によって植民され、1769年にはポルトガル領ティモールの首都となりました。1941年10月13日には、日本とポルトガルの間で航空協定が締結され、日本の委任統治領であったパラオとディリを結ぶ空路が開設されることが決定しました。しかし、その2ヶ月後には太平洋戦争が勃発し、ディリは日本軍に占領されました。

1975年11月28日、東ティモールはポルトガルからの独立を一方的に宣言しましたが、12月7日にはインドネシア軍がディリに侵攻し、1976年7月17日にはインドネシアの27番目の州として併合されました。しかし、インドネシアと独立派の間では1975年から1999年までゲリラ戦が繰り広げられ、多くの死者と難民を出すこととなりました。1991年には、ディリ虐殺事件が報道機関によって報道され、東ティモールの独立運動に対する国際的な支援を呼び起こすきっかけとなりました。1999年には、東ティモールは国連の監視下に置かれ、2002年5月20日には東ティモール民主共和国として正式に独立し、ディリはその首都となりました。

気候

ディリは、ケッペンの気候区分においてサバナ気候（Aw）に分類されます。

教育

ディリには、以下の教育機関があります。

セントヨゼフ高校
東ティモール国立大学（Universidade Nacional de Timor-Leste）

交通

ディリには、プレジデンテ・ニコラウ・ロバト国際空港があり、バリ島のデンパサールからスリウィジャヤ航空とシティリンクがそれぞれ毎日1便ずつ就航している他、オーストラリアのダーウィンやシンガポールからの便もあります。

姉妹都市

ディリは以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

コインブラ（ポルトガル）
ダーウィン（オーストラリア）

ディリは、歴史的な背景を持つ都市であり、東ティモールの政治、経済、文化の中心地として重要な役割を果たしています。

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