ディープダンジョン

ディープダンジョンシリーズ

『ディープダンジョン』は、1986年にファミリーコンピュータ ディスクシステムで発売された3DダンジョンRPG作品であり、その後のシリーズの名称です。ファミコン初の全編3Dで構成されたRPGとして、当時としては画期的な作品でした。

シリーズ概要

1986年、スクウェアが提唱したDOG（パソコンゲームメーカー7社によるグループ）から、ディスクシステム用ソフトとして発売されました。開発はハミングバードソフトが担当し、発売元はシリーズを通して変遷しています。初期の作品はDOG（スクウェア）から、後の作品はスクウェアやアスミックから発売されました。

ゲームライターの飴尾拓朗氏は、本作のシステムやBGMの類似性から、ハミングバードソフトのPCゲーム『ロードス島戦記』の基礎になったと推測しています。また、3DダンジョンRPGというジャンルに対するユーザーの反応を二分した作品としても指摘されています。

シリーズ一覧

1. ディープダンジョン 魔洞戦記
1986年発売（ディスクシステム）。1988年にMSXへ移植、2013年にプロジェクトEGGでMSX版が配信。

2. 勇士の紋章 ディープダンジョンII
1987年発売（ディスクシステム）。1988年にMSXへ移植、2014年にプロジェクトEGGでMSX版が配信。

3. ディープダンジョンIII 勇士への旅
1988年発売（ファミリーコンピュータ用ロムカセット）。

4. ディープダンジョンIV 黒の妖術師
1990年発売（ファミリーコンピュータ用ロムカセット）。

各作品詳細

ディープダンジョン 魔洞戦記

魔王を倒すために旅立った勇剣士ルウが、最深部で魔王に取って代わっていたという衝撃的なストーリーが特徴です。敵として登場する最強の武具を入手するイベントは、当時のファミコンゲームとしては斬新でした。各階層には水、火、死などのテーマが設定され、地下深くなるほどモンスターのデザインも不気味さを増していきます。

物語は、魔王復活によりエトナ姫がさらわれ、主人公ラルが姫の救出と魔王討伐を依頼されるというものです。

勇士の紋章 ディープダンジョンII

基本的なシステムは前作を踏襲しつつ、地上と地下で難易度が異なるのが特徴です。ルウの武具シリーズの名称が変更され、敵として襲ってくることはなくなりました。ラストに待ち受ける敵はルウではなく、『勇士の紋章』というアイテムを使うことで正体が判明するという展開です。

物語は、ラルが魔王ルウを倒してから数十年後、ルウが再び復活し、ラルの子孫が現れるというものです。

ディープダンジョンIII 勇士への旅

ロムカセットでの発売となり、システムが一新されました。『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』のように4人パーティ制が導入され、魔法の概念も加わりました。物語は、勇剣士を夢見る少年が、ディリージュという国で発生した事件に巻き込まれ、国の危機を救うためにダンジョンに挑むというものです。

ディープダンジョンIV 黒の妖術師

シリーズ最終作。悪のフォースと善のフォースが争う世界で、魔王サイマーを倒すためにフレドの息子が旅に出るというストーリーです。

評価

シリーズを通して、3DダンジョンRPGとしての先駆け的な役割を果たし、多くのプレイヤーに影響を与えました。ただし、ゲームシステムや難易度に関しては賛否両論があり、特に初期の作品はマップの複雑さや単調なゲーム展開が指摘されることもありました。

まとめ

『ディープダンジョン』シリーズは、ファミコン初期の3DダンジョンRPGとして、その後のゲーム業界に大きな影響を与えました。シリーズを通して、独自のシステムやストーリーが展開され、多くのファンを魅了しました。特に初期の作品は、その斬新なゲーム性と、やり込み要素の多さから、現在でも高く評価されています。

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