デイビッド・レビー

デイビッド・レビー：天文学者とサイエンスライター

デイビッド・レビー（David Howard Levy、1948年5月22日生まれ）は、カナダの著名な天文学者であり、サイエンスライターとしても知られています。彼は特に彗星や小惑星の発見に関与しており、その中でもシューメーカー・レヴィ第9彗星の発見で名を馳せました。レビーは、天文学に対する情熱を持ちながらも、初めは英文学を学んだユニークな経歴を持っています。

経歴と発見

1948年にケベック州モントリオールで生まれたレビーは、幼少期から天文学に魅了されていました。しかし、大学での学士号や修士号は英文学に関するものでした。この間、彼は天体観測を行いながら、将来の職業としてコメットハンターを目指すことを決意しました。そのきっかけとなったのが、学生時代に受けたフランス語のテストでの課題で、彼は彗星ハンターになりたいという思いを伝えたのです。

1956年12月、レビーはついにコメットハンティングを始め、その19年後の1984年11月13日にはC/1984 V1 レビー・ルデンコ彗星を発見し、彗星発見者として名を馳せました。その後も活発に活動を続け、23個の彗星を発見しました。中には、ユージンとキャロライン・シューメーカー夫妻との共同発見も含まれています。

レビーはまた、34冊の天文学に関する著書を発表し、著名な作品にはクライド・トンボーの伝記『The Quest for Comets』や、ユージン・シューメーカーに捧げた『Shoemaker by Levy』があります。これらの著作を通じて、彼は天文学の魅力を広める役割を果たしています。

賞と栄誉

彼の業績は広く認められており、1980年にはカナダ王立天文学会からC.A. Chant Medal、1990年にはWestern Amateur AstronomersからG. Bruce Blair Medal、さらには1993年にGordon Myers Amateur Achievement Awardを受賞しました。2007年にはEdgar Wilson Awardが贈られ、1998年には彼が脚本を担当したディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー『3 Minutes to Impact』に対してニュース＆ドキュメンタリー・エミー賞も授与されています。

レビーにちなむ名誉として、メインベルトの小惑星3673も彼の名前が付けられました。こうした評価は彼の業績と情熱の証です。

現在の活動

2011年、レビーはヘブライ大学から『The Sky in Early Modern English Literature: A Study of Allusions to Celestial Events in Elizabethan and Jacobean Writing, 1572–1620』により博士号を授与されました。その後、彼はミズーリ州カンザスシティのリンダ・ホール図書館に長年の観測データを寄贈し、1956年からの観測記録やコメットハンティングに関する個人的なノートが含まれています。これらのデータはカナダ王立天文学会のウェブサイトでも公開されています。

2016年にアリゾナ州ピマ郡ベイルに居住したレビーは、妻のWendeeと結婚し、二人でネットラジオの番組を司会した経験もあります。現在彼はNational Sharing the Sky Foundationの会長を務めており、天文学への情熱を持ち続けています。

2019年6月には自伝『A Nightwatchman's journey: the Road Not Taken』を発表し、彼のこれまでの歩みや天文学への情熱を綴りました。レビーの業績や影響力は、今後も天文学界において引き続き重要な存在であり続けるでしょう。

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