デイヴィッド・マルーフ
デイヴィッド・マルーフ(David George Joseph Malouf)は、
1934年3月20日に
オーストラリアの
ブリスベンで生まれた著名な作家、
詩人、
劇作家です。彼は国際的に高く評価されており、さまざまな文学賞を受賞しています。
略歴
クイーンズランド州ブリスベンの地で育ったマルーフは、
キリスト教徒の
レバノン人の祖先を持つ父親と、英国からの移民で
ポルトガルにルーツを持つ母親のもとで成長しました。マルーフの家族には一人の姉、ジル・フィリップスもいます。
彼は1955年に
クイーンズランド大学を卒業し、その後2年間同校で教鞭を取りますが、24歳で
イギリスに渡り、
ロンドンやバーケンヘットで英語教師としてのキャリアをスタートしました。1968年に
オーストラリアに帰国し、
シドニー大学と母校の
クイーンズランド大学で英文学の教育に携わります。1977年、教職を辞めて文筆活動に専念し、その後シドニーとイタリアのトスカナ地方を拠点にしながら作品を発表し続けました。最近では故郷
クイーンズランド州ゴールドコーストに戻り、詩作を行っています。彼はまた同性愛者であることを公表しています。
受賞歴
マルーフはその文学的業績に対して多くの賞を受賞しています。2000年にはノイシュタット国際文学賞を受賞し、1993年の長編小説『異境』で国際IMPACダブリン文学賞を獲得しました。彼の作品はまた、
ブッカー賞の最終候補にも選ばれ、2008年には
オーストラリア/アジア文学賞の受賞者となりました。
主な著作
長編小説
- - Johnno(1975年): 半自伝的小説
- - An Imaginary Life(1978年): ニューサウスウェールズ州首相文学賞受賞
- - Fly Away Peter(1982年)
- - Harland's Half Acre(1984年)
- - The Great World(1990年): 英連邦作家賞、フェミナ賞受賞
- - Remembering Babylon(1993年): 数々の文学賞を受賞し、ブッカー賞最終候補
- - The Conversations At Curlow Creek(1996年)
- - Ransom(2009年)
短編集
- - Child's Play(1982年)
- - Antipodes(1983年)
- - Untold Tales(1999年)
- - Dream Stuff(2000年): ラナン文学賞受賞
- - Every Move You Make(2006年): クイーンズランド州首相文学賞受賞
- - The Complete Stories(2007年): 複数の賞にノミネート
詩集
- - Bicycle and Other Poems(1970年)
- - The Year of The Foxes and Other Poems(1970年)
- - Neighbours in a Thicket: Poems(1974年)
- - Typewriter Music(2007年)
- - Earth Hour(2014年)
- - An Open Book(2018年)
ノンフィクション
- - 12 Edmondstone St(1985年): 回想録
- - On Experience(2008年): 小冊子形式でのエッセイ
脚本
オペラ台本
- - Voss(1986年)
- - Jane Eyre(2000年)
デイヴィッド・マルーフは、彼の作品によって文化の架け橋を築き、現代文学界における重要な存在として国際的に称賛され続けています。