デイヴィッド・ロバートソン

デイヴィッド・ロバートソン

デイヴィッド・ロバートソン（David Robertson, 1958年7月19日 - ）は、アメリカ合衆国出身の指揮者であり、現代音楽のスペシャリストとして国際的に高い評価を受けています。

経歴

カリフォルニア州サンタモニカで生まれたロバートソンは、ロンドンの名門、王立音楽アカデミーでホルン、作曲、そして指揮を学びました。彼の才能は早くから開花し、数々のオーケストラで重要なポストを歴任します。

1985年 - 1987年：エルサレム交響楽団 指揮者
1992年 - 2000年：アンサンブル・アンテルコンタンポラン 音楽監督（ピエール・ブーレーズの後任）
2000年 - 2004年：リヨン国立管弦楽団 音楽監督
2005年 - 2018年：セントルイス交響楽団 音楽監督
2014年 - 2019年：シドニー交響楽団 首席指揮者

特にセントルイス交響楽団では長きにわたり音楽監督を務め、その芸術的発展に大きく貢献しました。また、リヨン国立管弦楽団の音楽監督とリヨンのホールの芸術監督を兼任した初の人物でもあります。

音楽性

ピエール・ブーレーズの薫陶を受けたロバートソンは、現代音楽の解釈において独自の視点と卓越した技術を持っています。その演奏は、作曲家の意図を深く理解し、緻密な構成と豊かな表現力で聴衆を魅了します。

2005年から2006年のシーズンには、カーネギーホールの将来を担う演奏家の一人として注目を集めました。また、2006年にはコロンビア大学からアメリカ音楽の第一人者としてディッスン賞を受賞しています。

ハルモニア・ムンディ、ソニー・クラシカル、ナクソスといった主要なレコード会社から、バルトーク、ドヴォルザーク、ヴァレンティン・シルヴェストロフ、フィリップ・マヌリなど、幅広い作曲家の作品を録音しています。これらの録音は、彼の音楽性を深く理解するための重要な手がかりとなります。

家族・親族

ロバートソンは、セントルイスのダウンタウンにロフト、ニューヨークとパリにアパートを所有しています。最初の結婚で2人の息子をもうけ、現在はピアニストのオリ・シャハムと結婚しています。ロバートソンとシャハムは1999年1月にセントルイス交響楽団で、客演指揮者と客演ピアニストとして共演した際に知り合い、2003年1月に結婚しました。音楽家同士の結婚としても知られています。

参考文献

ONTOMO MOOK『世界の名門オーケストラ』音楽之友社、2020年。
上地 隆裕著『世界のオーケストラ(2)上 ～パン・ヨーロピアン 編～』株式会社 芸術現代社、2017年。ISBN 978-4-87463-206-2。

外部リンク

Conductor David Robertson

もう一度検索