デクラレーションオブウォー

デクラレーションオブウォー（英：Declaration of War）は、アメリカ合衆国で生まれ、アイルランドで調教された優れた競走馬であり、種牡馬でもあります。彼の馬名には「宣戦布告」という意味が込められており、競走馬としての力強い個性を表しています。

戦績

2013年に4歳になったデクラレーションオブウォーは、名門クイーンアンステークスに出走し、そこでGI初勝利を収めました。続くエクリプスステークスでは2着、サセックスステークスは3着、またジャック・ル・マロワ賞では4着という結果が続き、惜しくも優勝を逃すこともありました。しかし、次に臨んだインターナショナルステークスでは、エクリプスステークスで敗退したアルカジームに雪辱を果たし、見事優勝。これにより彼はGI競走で2回目の勝利を果たしました。

レース後、調教師のエイダン・オブライエンは、デクラレーションオブウォーがかつて管理していた名馬ジャイアンツコーズウェイのように、ダート競技にも適応可能であると見込んで、ブリーダーズカップ・クラシックへの挑戦を宣言しました。初めてのダートレースであったブリーダーズカップ・クラシックでは2番人気に支持され、勝ち馬ムーチョマッチョマンに僅差の3着となり、素晴らしい走りを見せました。このレースを以てデクラレーションオブウォーは現役を引退しました。

種牡馬としての歩み

デクラレーションオブウォーは2014年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬としてのキャリアをスタートさせ、2015年にはアメリカ合衆国のアッシュフォードスタッドに移籍しました。加えて、シャトル種牡馬としてオーストラリアでも繁殖に寄与しています。初年度産駒のオルメドは、2018年にフランス2000ギニーで制覇し、デクラレーションオブウォーの産駒として初のクラシック競走制覇を達成しました。

2018年10月には、日本軽種馬協会がデクラレーションオブウォーの導入を発表し、2019年からは日本軽種馬協会静内種馬場で供用されることになりました。

主な産駒

デクラレーションオブウォーは数多くの優秀な産駒を持ち、グレード制重賞にも多くの勝ち馬を輩出しています。以下に主な産駒を紹介します。

- オルメド：2018年のフランス2000ギニー
- ヴァウアンドディクレア：2019年メルボルンカップ
- デコレーテッドインベーダー：2019年サマーステークス
- グーフォ：2020年ベルモントダービー、2021年および2022年ソードダンサーステークス
- ファイアアットウィル：2020年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ
- タマモブラックタイ：2023年ファルコンステークス
- セットアップ：2023年札幌2歳ステークス

地方重賞での活躍馬も多く、デュードヴァンが2024年に川崎マイラーズ、サンタアニタトロフィーを制しています。また、2017年産のミスターハッスルは2019年度のカナダ最優秀2歳牡馬に選出されています。

血統

デクラレーションオブウォーの血統には、叔父に2012年のベルモントステークスを制したUnion Ragsが存在します。全弟のウォーコレスポンダントもアメリカでG3レースを2勝し、その後種牡馬として活躍していますが、2021年にトルコへ輸出されました。

デクラレーションオブウォーは、その活躍を通じて名馬としての名声を築き、種牡馬としても新しい才能を呼び寄せています。彼の競走生活や種牡馬としての成績は、今後も競馬の世界で語り継がれることでしょう。

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