デケイド・オブ・デカダンス

モトリー・クルーは1991年に、ベスト・アルバム『デケイド・オブ・デカダンス』をリリースしました。このアルバムは、彼らが1981年にデビューしてから10周年を記念して制作されたもので、バンドの初期の10年間を総括する内容となっています。全米アルバムチャートでは2位を獲得しました。

収録内容は、過去の各アルバムから厳選された2曲ずつに加え、アルバム未収録曲2曲、そしてこのアルバムのために書き下ろされた新曲3曲が収録されています。さらに、日本版にはボーナス・トラックとしてライブ音源2曲が追加されており、ファンにとってはまさに垂涎の内容と言えるでしょう。

特に注目すべきは、新曲として収録された「プライマル・スクリーム」と、セックス・ピストルズのカバーである「アナーキー・イン・ザ・U.K.」です。これらの楽曲は、その後のライブでも重要なレパートリーとなり、モトリー・クルーの音楽性をさらに広げる役割を果たしました。

しかし、1998年にバンドがエレクトラ・レコードを離れ、自らのレーベルであるモトリー・レコードを設立した際、新たなベスト・アルバム「Greatest Hits」がリリースされました。これにより、『デケイド・オブ・デカダンス』は再発売されることなく廃盤となってしまい、現在では入手が困難なアルバムとなっています。

収録曲は以下の通りです。

1. ライヴ・ワイヤー（'91リミックス）
2. ピース・オブ・ユア・アクション（'91リミックス）
3. シャウト・アット・ザ・デヴィル
4. ルックス・ザット・キル
5. ホーム・スウィート・ホーム（'91リミックス）
6. スモーキン・イン・ザ・ボーイズ・ルーム
7. ガールズ、ガールズ、ガールズ
8. ワイルド・サイド
9. ドクター・フィールグッド
10. キックスタート・マイ・ハート（ライヴ）
11. ティーザー
12. ロックン・ロール・ジャンキー
13. プライマル・スクリーム（新曲）
14. アンジェラ（新曲）
15. アナーキー・イン・ザ・U.K.（新曲）
16. レッド・ホット（ライヴ、日本盤ボーナストラック）
17. ドクター・フィールグッド（ライヴ、日本盤ボーナストラック）

このアルバムに参加したミュージシャンは以下の通りです。

ヴィンス・ニール (Vince Neil) - ボーカル
ミック・マーズ (Mick Mars) - ギター
ニッキー・シックス (Nikki Sixx) - ベース
トミー・リー (Tommy Lee) - ドラム

『デケイド・オブ・デカダンス』は、モトリー・クルーの輝かしい10年間を凝縮した、まさに記念碑的な作品と言えるでしょう。

もう一度検索