デジカ

株式会社デジカ：決済サービス「KOMOJU」を軸とする企業



株式会社デジカ（Degica Co., Ltd.）は、eコマース支援事業とデジタルパブリッシング事業を展開する日本の企業です。「Making the world simple」を企業理念とし、特に決済サービス「KOMOJU」の展開に力を入れています。

事業概要



デジカは、導入が容易で多様な決済手段に対応した「KOMOJU」を主力事業としています。この決済サービスは、SteamやShopifyといった大手プラットフォームにも採用されており、その利便性の高さが評価されています。かつてはアプリケーションやゲームの販売も手掛けていましたが、2022年にゲームパブリッシャー部門を「KOMODO」として独立させ、現在は「KOMOJU」に事業を一本化しています。

沿革



創業当初、デジカはAVGやeBoostrなどのアプリケーションの日本代理店として活動していました。2012年には、Steamでのゲーム販売事業に参入し、日本国内で制作されたデジタルコンテンツの海外展開、および海外コンテンツの日本国内展開を推進しました。

Steamでは、『虫姫さま』、『デススマイルズ』、『怒首領蜂大復活』といった人気タイトルのパブリッシングを手掛け、高い評価を得ています。また、『RPGツクール』の海外版である『RPG Maker』の販売を担当したことから、『RPGツクール』で制作されたゲームの商業販売も行いました。特に『RPGツクールXP』で制作された『Oneshot』（2016年）は大きなヒット作となりました。

2014年には決済サービス「KOMOJU」が稼働を開始し、同年よりSteamに導入されました。これにより、Steamは日本円での決済に対応し、コンビニ決済やオンライン決済など、多様な決済方法が利用可能になりました。この「KOMOJU」の導入は、日本の年間市場規模が約440億円に達するSteamをはじめ、多くの海外企業の日本進出を支援する上で重要な役割を果たしています。

デジカはSteamにおける大手ソフトウェアパブリッシャーとしての地位を確立しましたが、日本でのゲーム販売を成功させるには、日本の決済の障壁を取り除く必要があると考え、2022年にゲーム部門を「KOMODO」として独立させました。これにより、デジカ本体は決済サービス「KOMOJU」に専念することになりました。

Steamとデジカの深い関係



デジカは2012年にパブリッシャーとしてSteamに参入しました。同年、Valveに対して「RPGツクール」シリーズの海外展開を打診しましたが、当時のValveは英語圏以外への展開に消極的でした。しかし、Steamでのゲーム以外のアプリケーション配信を検討していたこともあり、「RPGツクール」のSteamでの発売が実現しました。

2013年にはValveとの業務提携を締結し、同年11月21日には日本国内向けの「PROスチーマー」サイトを開設、Steamウォレットコードの販売を開始し、日本でのSteamの普及に大きく貢献しました。

2014年に決済サービス「KOMOJU」がSteamに導入されたことで、Steamはドル決済から日本円での決済に対応しました。また、WebMoney、NET CASH、BitCashといった日本のオンライン決済手段にも対応しました。さらに2015年には、サードウェーブデジノスが製造するゲーミングPC「GALLERIA」にSteamをプリインストールさせるなど、Steamの日本での展開を強力に後押ししました。

これらの施策により、Steamの日本ユーザー数は大幅に増加し、デジカはSteamとの結びつきを強固なものにしました。

2016年にはHTCとの業務提携により、HTC Viveの日本での販売を担当。同年11月24日には正規代理店としてSteamコントローラーとSteamリンクを発売するなど、Steam関連のハードウェア販売にも携わりました。

2022年、デジカのゲーム販売部門「DEGICA GAMES」は「KOMODO」として独立し、Steamにおけるゲーム販売はKOMODOに移管されました。さらにKOMODOはハードウェア販売部門も引き継ぎ、同年よりSteam Deckのアジア地域での販売を担当しています。

まとめ



株式会社デジカは、「KOMOJU」を通じて、国内外の企業が円滑に日本市場へ進出できるよう、決済面からサポートしています。かつてはゲームパブリッシャーとしても活躍しましたが、現在は決済サービスに特化することで、その専門性をさらに高めています。Steamとの深い関わりを通じて、日本におけるデジタルコンテンツ市場の発展に大きく貢献している企業と言えるでしょう。

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