デスシャドウ号

デスシャドウ号

デスシャドウ号（またはデスシャドー号）は、松本零士が創り出した漫画やアニメの中で存在する架空の宇宙戦艦です。初めて登場した作品は『大海賊ハーロック』であり、以降様々な作品に登場し、異なる設定やデザインを持っている点が興味深いです。この艦は、多くの場合、若き日のハーロックとトチローがアルカディア号に乗る前に使用していた船とされています。

概要

デスシャドウ号のデザインは、作品によって異なりますが、特徴的な艦首の形状が共通しています。多くの作品では、艦首が上に2本の長い角がついており、艦底は鋭く尖っています。この形状は、恐竜のトリケラトプスの角を彷彿とさせます。しかし、別の作品に登場する時には、のっぺりとしたデザインのものもあります。また、船体の後部には髑髏が描かれていることが多く、船尾には大きなエンジンが一基装備されているのが一般的です。アルカディア号とは異なり、デスシャドウ号には主翼や船尾楼はありません。

1990年代以降の作品、例えば『ニーベルングの指環』や『コスモウォーリアー零』では、鋭角艦首型のアルカディア号にデスシャドウという艦名が与えられています。

構造・仕様

この艦は、主に映画版『銀河鉄道999』や『わが青春のアルカディア』、さらに『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』といった作品において描かれた構造と仕様を元に説明します。デスシャドウ号は、ハーロックがかつて乗っていたア・ドミラル級の戦艦であり、他の同型艦はイルミダスとの戦いで全て撃沈されてしまったことが確認されています。この艦の全長は286メートルで、動力源として次元流動型ヒート機関を使用しています。主な武装として、前甲板に2基、後甲板に1基の3連装エネルギービーム砲を装備しており、また多くのミサイル発射管も備えています。射撃の射界は全周にわたっており、敵艦が艦の水平面より上に位置する場合も考慮されています。

『わが青春のアルカディア』でのハーロックの艦長としての最後の任務は、地球からの移民者を武装艦から救出することでした。この映画の冒頭には、ハーロックが無理な着陸を行って艦を傷め、結果적으로イルミダス軍に接収されるまでの過程が描かれています。接収された後もデスシャドウ号は再登場し、2回にわたってハーロックに対抗します。

デスシャドウ号には、本艦の心臓部とも言える中央コンピュータが搭載されています。このコンピュータにはハーロックの戦法がインプットされており、侵入者に対する防護も非常に厳重です。異常を感知した際の防御機能があり、万が一コンピュータが破壊される事態になると、自爆装置も作動する仕組みとなっています。

登場作品

デスシャドウ号は多数の作品に登場し、最初は『大海賊ハーロック』で見られた後、『宇宙戦艦デスシャドー』や『ダイバー0』などでも重要な役割を果たします。特に、短編作品『宇宙戦艦デスシャドー』ではこの艦が主役となり、他の作品でも艦の存在感を発揮しています。

『銀河鉄道999』の劇場版では、惑星ヘビーメルダーに不時着し、トチローの住まいとしても描かれています。また、『わが青春のアルカディア』シリーズでは、過去の艦としての位置づけや、その後の出来事が描写されています。

結論

デスシャドウ号は、松本零士の作品群において、サブキャラクターのようでありながらも、確かな存在感を放つ艦船です。その独特なデザインと多彩な武装によって、物語の中で重要な役割を果たしてきました。これからも彼の作品を通じて、多くのファンに愛され続けるでしょう。

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