デッド・ドント・ダイ

『デッド・ドント・ダイ』は、2019年に公開されたアメリカのゾンビコメディ映画です。監督はジム・ジャームッシュが務め、ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントンといった実力派俳優たちが共演しています。

物語の舞台は、のどかな田舎町センタービル。ある日、動物たちが異常な行動を始め、科学者たちが調査に乗り出すも原因は不明のまま。そんな中、墓地に埋葬されていた死者たちがゾンビとして蘇り、町は混乱に陥ります。映画は、この騒動を生き抜こうとする3人の警察官を中心に描かれています。

主要な登場人物

クリフ・ロバートソン: ビル・マーレイ演じる警察署長。どこか飄々とした雰囲気で、ゾンビ発生という異常事態にも動じない。
ロナルド・ピーターソン（ロニー）: アダム・ドライバー演じる巡査。クリフと共にゾンビと戦うが、どこか達観したような言動が目立つ。
ゼルダ・ウィンストン: ティルダ・スウィントン演じる葬儀屋の女性。エキセントリックなキャラクターで、剣術の達人でもある。
ミネルヴァ・モリソン（ミンディ）: クロエ・セヴィニー演じる巡査。クリフとロニーの同僚で、ゾンビ騒動に巻き込まれていく。

その他にも、スティーヴ・ブシェミ演じる農夫フランク・ミラー、ダニー・グローヴァー演じるハンク・トンプソン、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じるゾンビ映画マニアのボビー・ウィギンス、イギー・ポップとサラ・ドライバー演じるダイナーに現れたコーヒーゾンビなど、個性的なキャラクターたちが多数登場します。

製作の背景

ビル・マーレイが2018年3月にジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画への出演を公表したことから、本作の製作が始まりました。同年7月には、セレーナ・ゴメス、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、スティーヴ・ブシェミなどの主要キャストが発表され、同月中にニューヨークで撮影が開始されました。

公開と反響

2019年4月にはオフィシャルトレーラーが公開され、同年5月には第72回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されました。日本では2020年6月に公開され、公開前には人気4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」とのコラボイラストが話題となりました。

興行収入は、全米公開初週末に254万ドルを記録し、週末興行収入ランキングで12位となりました。批評家の評価は賛否両論で、映画批評サイトRotten Tomatoesでは批評家支持率51%となっています。しかし、その一方で「鋭敏な知性と名優たちのお陰で面白いゾンビコメディ映画に仕上がっている」という評価も得ています。

作品の特徴

『デッド・ドント・ダイ』は、単なるゾンビ映画ではなく、ジム・ジャームッシュ監督ならではの独特なユーモアと社会風刺が盛り込まれています。ゾンビ映画の定番ともいえる要素を、独自の解釈で描いている点が特徴的です。また、豪華キャスト陣の演技も大きな見どころで、それぞれのキャラクターが独特の個性を放っています。特に、アダム・ドライバー演じるロニーの、どこか達観したようなセリフや行動は、観客に強烈な印象を与えます。

予測不能な展開と、オフビートなユーモアが満載の『デッド・ドント・ダイ』は、これまでのゾンビ映画とは一線を画す、異色の作品として楽しめるでしょう。

公式ウェブサイト（英語）
https://focusfeatures.com/the-dead-dont-die
公式ウェブサイト（日本語）
https://longride.jp/thedeaddontdie/
The Dead Don't Die - IMDb（英語）
https://www.imdb.com/title/tt8679040/

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