デボンタ・スミス

デボンタ・スミス：卓越した才能でフットボール界を席巻する男

デボンタ・スミス（DeVonta Smith）は、1998年11月14日生まれ、アメリカ合衆国ルイジアナ州エイミートシティ出身のプロアメリカンフットボール選手です。現在はNFLのフィラデルフィア・イーグルスに所属し、ワイドレシーバー（WR）としてその才能を発揮しています。

アラバマ大学時代：数々の記録を打ち立てた輝かしいキャリア

スミスはアラバマ大学に進学後、その卓越した才能を開花させました。1年生の2017年には、レシーブ8回、160獲得ヤード、3タッチダウンを記録し、その才能の片鱗を見せました。特に、2018年の全米チャンピオンシップ、ジョージア大学戦での延長戦での決勝タッチダウンレシーブは、アラバマ大学の勝利に大きく貢献し、彼の名を一躍有名にしました。

2年生になると、レシーブ42回、693獲得ヤード、6タッチダウンと、さらに成長を遂げます。そして、3年生になると、レシーブ68回、1,256ヤード、14タッチダウンと、その実力はもはや誰の目にも明らかでした。2020年11月21日のケンタッキー大学戦では、2回のタッチダウンレシーブを決め、SEC（サウスイースタン・カンファレンス）の歴代最多記録を更新しました。

スミスの功績はそれだけに留まりません。彼は、AP通信年間最優秀選手賞をワイドレシーバーとして初めて受賞し、さらに2020年のハイズマン賞も受賞しました。ワイドレシーバーとしてのハイズマン賞受賞は、1991年のデズモンド・ハワード以来、史上4人目の快挙でした。

全米選手権のオハイオ州立大学との試合では、手の負傷により第3クォーターで途中退場となりましたが、カレッジフットボールの各タイトルゲームでのキャッチ数（12回）とタッチダウンレシーブ数（3回）の記録を樹立し、合計215獲得ヤードを記録しました。アラバマ大学はこの試合を52-24で制し、スミスはチャンピオンシップゲームのオフェンスMVPに選ばれました。

アラバマ大学での輝かしいキャリアの中で、スミスは数々のレシーブ記録を樹立し、その小柄な体格と優れた運動能力から、チームメイトからは「The Slim Reaper」というニックネームで親しまれていました。

NFL：フィラデルフィア・イーグルスでの挑戦

2021年のNFLドラフトで、スミスはフィラデルフィア・イーグルスから全体10位で指名を受けました。大学時代にハイズマン賞を獲得するほどの選手でありながら、指名が遅れた原因は、彼の小柄な体格がNFLでのプレーに影響を及ぼすのではないかという懸念があったためです。

しかし、スミスはプロの世界でもその才能を発揮します。2021年シーズンの第1週、アトランタ・ファルコンズ戦でNFLでの初キャッチで初タッチダウンを決めました。レギュラーシーズンを終えて、64レシーブ、916レシーブ獲得ヤード、5タッチダウンの記録を残し、ルーキーとして堅実なシーズンを送りました。この記録で、レシーブ獲得ヤードのイーグルスのルーキー記録を更新しました。

チームはプレーオフに進出し、NFCワイルドカードラウンドでタンパベイ・バッカニアーズと対戦しましたが、スミスは不調で、チームも敗戦しました。

2022年シーズンには、第3週のワシントン・コマンダーズ戦で、8レシーブで自己最多となる169ヤードを獲得し、タッチダウンも記録しました。

デボンタ・スミスは、大学時代からプロの世界まで、常にその才能を発揮し、フットボール界に新たな風を吹き込んでいます。今後の彼の活躍から目が離せません。

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