デューティ比

デューティ比（デューティサイクル）とは

デューティ比（デューティサイクル）は、周期的な現象において、特定の期間中に現象が継続する時間の割合を示す指標です。この概念は、制御工学、電気通信、電子工学などの分野で広く用いられています。具体的には、信号や現象が「オン」の状態である時間の長さが、全体の周期に対してどれくらいの割合を占めるのかを表します。

デューティ比の計算

デューティ比は、以下の式で計算されます。


D = τ / T


ここで、

D: デューティ比
τ (タウ): 信号（関数）がゼロでない期間
* T: 信号（関数）の周期

となります。

具体例

パルス列（方形波）の場合

理想的なパルス列、つまり方形波の場合、デューティ比はパルス幅をパルス周期（全体の周期）で割った値になります。例えば、パルス幅が1マイクロ秒（μs）で、パルス周期が4マイクロ秒（μs）の場合、デューティ比は0.25（25%）となります。


デューティ比 = 1μs / 4μs = 0.25

矩形波の場合

矩形波では、通常デューティ比は0.5（50%）となります。これは、信号がオンの状態とオフの状態が等しい時間を占めることを意味します。

電気機器の場合

電気モーターなどの電気機器では、オーバーヒートなどの問題を起こさずに正常に機能する期間をデューティ比として表すことがあります。この場合、デューティ比は機器が連続して動作できる時間の割合を示すことになります。

音楽における応用

音楽用シンセサイザーの中には、演奏中にオシレーターのデューティ比を変化させるためにPWM（パルス幅変調）を使用するものがあります。これにより、音色の微妙な変化や特殊効果を生み出すことができます。

その他の情報

この記事の情報は、w:Federal Standard 1037C(en) および w:MIL-STD-188(en) に基づいています。

デューティ比は、様々な分野で用いられる重要な概念であり、電子回路の設計や制御システムの開発において、その理解が不可欠です。

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