デリック・ホワイト (バスケットボール)

デリック・ホワイト：遅咲きの才能が開花したコンボガード

デリック・リチャード・ホワイト（Derrick Richard White, 1994年7月2日 - ）は、アメリカ合衆国コロラド州パーカー出身のプロバスケットボール選手。NBAのボストン・セルティックスに所属し、ポジションはポイントガードとシューティングガードをこなせるコンボガードとして活躍しています。

下積み時代

ホワイトは、コロラド州ダグラス郡で育ち、レジェンド高校を卒業。しかし、高校時代は主要大学からのオファーを得られず、NCAAディビジョンⅡに属するコロラド大学コロラドスプリング校に進学しました。2012年から2015年までの3シーズンを同校でプレーした後、NCAAディビジョンⅠのコロラド大学ボルダー校に転校。2015-16シーズンは転校規定で試合に出場できませんでしたが、2016-2017シーズンはコロラド・バッファローズでプレーしました。

NBAへの挑戦

2017年、ホワイトはNBAドラフト・コンバインに招待される60人のプレーヤーに選ばれました。ハイスクール時代の評価は決して高くなく、デビジョンⅠ大学からの勧誘がなかった3選手のうちの1人でした。しかし、彼はその逆境を乗り越え、同年6月22日、NBAドラフト1巡目29位でサンアントニオ・スパーズに指名され、7月6日に正式に契約を結びました。

サンアントニオ・スパーズ時代

2017年10月18日、ミネソタ・ティンバーウルブズ戦でNBAデビュー。10月28日のオーランド・マジック戦でフリースローによる初得点と3リバウンド、2アシストを記録しました。その後、Gリーグのオースティン・スパーズにアサインされるも、Gリーグでの試合中に右手首を骨折し、負傷者リスト入り。苦難を乗り越え、2018年3月12日のヒューストン・ロケッツ戦でキャリアハイとなる14得点を記録しました。

ボストン・セルティックスでの躍進

2022年2月10日、ジョシュ・リチャードソン、ロメオ・ラングフォード、2022年ドラフト1巡目プロテクト指名権とのトレードで、ボストン・セルティックスへ移籍。セルティックスでは、ディフェンス面で高い評価を得て、2022-23シーズンには自身初のNBAオールディフェンシブ・セカンドチームに選出されました。

2023-24シーズンは、3月18日のデトロイト・ピストンズ戦で22得点、10アシスト、10リバウンドを記録し、NBAでのキャリア初のトリプルダブルを達成。プレーオフ1回戦、マイアミ・ヒートとの第4戦ではキャリアハイとなる38得点を記録。ダラス・マーベリックスとのNBAファイナルでは5試合平均13.8得点を記録し、チームの優勝に大きく貢献しました。

2024-25シーズン、3月6日のポートランド・トレイルブレイザーズとの対戦でキャリアハイとなる9本の3ポイントを成功させ、キャリアハイを更新する41得点を記録しました。

アメリカ代表としての活躍

2019年8月24日、ホワイトは2019年FIBAワールドカップにおけるアメリカ代表チームの最終ロスターに登録され、国際舞台でもその実力を発揮しました。

プレースタイル

ホワイトは、ポイントガードとシューティングガードをこなせるユーティリティ性溢れるコンボガードです。どのエリアからでも得点できる能力に加え、高いディフェンス力も兼ね備えています。2022-23シーズン、2023-24シーズンにNBAオールディフェンシブ・セカンドチームに選出されたことからも、そのディフェンス力の高さが伺えます。

遅咲きながらも、着実に成長を遂げ、NBAのトッププレーヤーとしての地位を確立したデリック・ホワイト。今後の更なる活躍が期待されています。

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