デルタブルース

デルタブルース（Delta Blues）は、日本中央競馬会（JRA）の競走馬であり、特に2004年の菊花賞と2006年のメルボルンカップにて優勝したことで、その名を広めました。馬名の由来は母馬に由来するもので、アメリカ・ミシシッピ州の河口にある三角州地帯に由来する「デルタ・ブルース」と名づけられました。

初期のキャリア

デルタブルースは2003年に京都競馬場でデビューを果たしましたが、初戦は7着に終わりました。その後、2000メートル以上の距離に挑戦することになり、2004年4月に福島競馬場にて初勝利を果たしました。続くレースである青葉賞では不振に見舞われましたが、菊花賞では思わぬ大躍進を遂げました。8番人気ながら、序盤から積極的にレースを進め、見事に勝利を手にしたのです。このレースにおいては、調教師の角居勝彦氏と騎手の岩田康誠氏にとっても初のGI制覇となりました。

国際的な成功

菊花賞の後、デルタブルースはジャパンカップに出走し、3着。続く有馬記念では5着となりましたが、2004年にはJRA賞最優秀父内国産馬を受賞しました。続くシーズンでは体調を整えるために全休し、秋には競走に復帰しました。アルゼンチン共和国杯では5着に終わりましたが、次戦のステイヤーズステークスでは1番人気に応えて勝利を収めました。しかし、有馬記念では11着と期待に応えられませんでした。

海外遠征とメルボルンカップ優勝

5歳の時、デルタブルースはオーストラリアへ遠征し、コーフィールドカップでは厳しい斤量の中、3着に好走。その後のメルボルンカップでは、競り合いを制して優勝を達成しました。この勝利により、彼はオーストラリアの最優秀長距離馬として名を刻むことになりました。この瞬間は、日本調教馬による南半球でのG1競走勝利の先駆けでもありました。

引退と近況

その後も複数の重賞に出走しましたが、コンスタントに結果を残すことはできず、2008年には疲労のため復帰を断念。2009年に約1年3ヶ月ぶりに復帰レースを迎えましたが、厳しい現実に直面しました。その結果、競走馬登録を抹消され477万円の獲得賞金を持って引退しました。引退後はノーザンホースパークで馬術競技に従事し、2021年からは岡山県真庭市にあるオールド・フレンズ・ジャパンで、2022年には引退名馬事業の対象となっています。

特徴と業績

デルタブルースの血統には、重賞勝ち馬のレッドデイヴィスや将来有望な馬のマテンロウスカイの存在があり、素晴らしい血のつながりを持っています。彼は日本競馬史に名を刻んだ名馬の一頭として、伝説を築き上げました。

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