デロイトトーマツコンサルティング

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社（略称：DTC）は、東京都千代田区丸の内に本社を構えるコンサルティング企業です。この会社は、世界的に有名なデロイトグループの一員であり、世界150か国以上で25万人を超える専門家と連携して経営戦略、M&A、ITアドバイザリーなどの多様なサービスを提供しています。日本国内では、デロイト トーマツ グループの一部として、コンサルティング機能を中心に活動しています。

沿革

DTCの歴史は古く、1981年に等松・トウシュロス コンサルティングとして設立されました。その後、1993年には経営コンサルタント部門とIT部門に分離し、独自にトーマツ コンサルティングが設立されます。1997年には、IT部門がデロイト トーマツ コンサルティング（旧DTC）に改名しました。2003年には独立を果たし、アビームコンサルティングに改名。その後、2008年に現在の社名に変更され、2010年にはグループの他の企業と経営統合を実施しました。2015年には、合同会社としての法人形態を取り入れ、現社名のデロイト トーマツ コンサルティング合同会社へ改称されました。

提供サービス

DTCでは、幅広いコンサルティングサービスを展開しています。特に、経営やITの専門知識を活かし、「能力サービス」と「産業サービス」の2つのカテゴリに分かれています。能力サービスには、戦略立案、M&A、CFOサービス、オペレーション変革などが含まれ、一方で産業サービスには消費者ビジネス、金融、製造業、ライフサイエンスなど、さまざまな業種への特化した支援が提供されています。会計系のプロジェクトも行われていますが、全体の一部に過ぎないという点が重要です。

社風および採用方針

DTCでは新卒採用が重視されており、社員の成長を支援する風土が根付いています。外資系企業でよく見られる「Up or Out」の文化とは異なり、DTCでは社員が一人前のコンサルタントに成長するまで丁寧にサポートする姿勢が強調されています。このため、採用段階では、応募者がコンサルタントとして成長する資質を持っているかどうかが重要視されています。

主な出身者・在籍者

DTCには多くの著名な出身者がいます。例えば、元監査法人トーマツのCSOであり、元DTC代表取締役社長の伊香賀正彦氏や、インフォシス日本代表を務めた大西俊介氏などが名を連ねています。このような人材は、DTCが持つ豊富なリソースの一端を担っています。

主な出版物

DTCに在籍するパートナーたちは、さまざまな専門書を出版しています。例えば、松下芳生氏らによる『戦略のパラドックスへの解』や、藤井剛氏の『CSV時代のイノベーション戦略』など、多様なトピックに関する書籍が取り上げられています。

グループ企業

デロイト トーマツ グループには、デロイト トーマツ アクト株式会社や、デロイト トーマツ リップルマーク合同会社などの関連企業があります。これらの企業は、システム導入支援やクラウドビジネスに取り組むことにより、全体的なサービスの質を高めています。

不祥事

近年、一部の不祥事も報じられています。特に、流通業界の大手企業との契約において守秘義務を違反し、情報を流出させた件や、江崎グリコのシステムプロジェクトにおける問題などが挙げられます。これらの事件は、企業の信用に影響を与える可能性があります。

DTCは、豊富な経験と知識を持つプロフェッショナル集団として、日本におけるコンサルティング界で重要な役割を果たし続けています。

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