デンドロビウム・ロディゲシィ

デンドロビウム・ロディゲシィ (Dendrobium loddigesii)

デンドロビウム・ロディゲシィは、ラン科に属する着生植物であり、洋ランの一種です。この種は、一般的にD. pulchellumという学名でも知られています。特徴的な可愛らしいピンクの花が魅力で、小型のデンドロビウムとして非常に人気があります。栽培が容易なため、初心者の方にもおすすめです。

特徴

この植物は常緑の多年生草本で、茎は細く、棒状に成長します。長さは10〜17cm、幅は0.5〜0.7cm程度です。デンドロビウム・ロディゲシィは、直立するのではなく、這ったり垂れるように成長し、そのために多様な栽培方法が可能です。この植物は偽球茎から頻繁に側面に芽を出し、これもまた這うか垂れるため、全体としては長い茎が枝分かれしながら成長します。

花期は日本では冬から早春にかけてで、花は直径5cmほどに育ちます。花は茎の先端近くから単独で出現します。萼片の色は淡いバラ色から紫色まで変異があり、側花弁はやや幅広く、藤色から紫色まで多様です。唇弁はほぼ円形に広がり、中心部は橙黄色、その外側は白、そして周辺部は紫色に色づき、縁が細かな糸状に裂ける特徴を持っています。

分布

この種の分布はラオスから中国南部にかけて広がっています。

利用

デンドロビウム・ロディゲシィはその可愛らしい花と栽培の容易さから、洋ランとして広く栽培されています。デンドロビウムの中では小型種に分けられ、耐暑性や耐寒性も優れているため、特に初心者向けの種とされています。冬の寒さには最低気温が5度まで耐えることが可能です。

この植物は非常に頻繁に高芽を出し、これが根を形成しながら枝分かれし、広がる性質を持っています。そのため、植木鉢からすぐにはみ出し、外に伸びる可能性が高くなります。そのため、吊り鉢で育てるのが特に適しています。さらに、伸び出した茎の先を結び合わせることで、大きなくす玉のように育てることも可能です。また、ヘゴ板などに付けて栽培する方法も推奨されています。

デンドロビウム・ロディゲシィは、見た目が美しいだけでなく、育てやすさが魅力な素晴らしい植物です。家庭での観賞用だけでなく、贈り物としても喜ばれる存在です。

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